一充電で1000km超えを達成も「まだあと309km走れた」 メルセデス・ベンツ「ヴィジョンEQXX」が達成した驚異の“電費”とは
ガソリン車に換算するとリッター111km!?
独メルセデス・ベンツは2024年3月15日、中東において次世代EV(電気自動車)コンセプトモデル「ヴィジョンEQXX(Vision EQXX)」の長距離走行テストを実施したと発表しました。

ヴィジョンEQXXは、2022年1月3日に世界初公開された、メルセデス・ベンツのEV(電気自動車)「EQシリーズ」に登場した新しいコンセプトモデルで、4ドアクーペスタイルのボディタイプです。
全長4975mm×全幅1870mm×全高1348mm、ホイールベースは2800mmと発表されており、フラッグシップEV「EQS」とミドルサイズEV「EQE」の中間のボディサイズとなっています。
最大の特徴は高効率化です。100km走行あたり10kWh以下という、メルセデス・ベンツのEV史上もっとも優れたエネルギー効率を実現しているといいます。また自社で設計/製造した画期的な新システムで、バッテリーからホイールまでの効率は95%を実現しています。
ビジョンEQXXのバッテリーはおよそ100kWhのエネルギー容量を持ちながら、EQSに搭載したバッテリーパックよりも体積が50%小さく、さらに30%軽量化されているといいます。
またCd値(空気抵抗係数)0.17という驚異的なエアロダイナミクスも実現。さらにボディだけでなく、空力特性を最適化した超低転がり抵抗のタイヤと軽量マグネシウムホイールを搭載することで航続距離を最大化しています。また、ブレーキシステムもアルミ合金製の軽量ブレーキディスクを採用し、軽量化に貢献しています。
これまで、2022年4月にドイツ・シュツットガルトからフランスのコート・ダジュールまで、2022年6月には同じくシュツットガルトから英国シルバーストーンサーキットまで、それぞれ一充電で1000kmを超えた走行テストを行ってきましたが、3回目となる今回は、灼熱の砂漠を含むコース。サウジアラビアのリアドからアラブ首長国連邦(UAE)のドバイまで1010kmのコースを14時間42分かけて走行しました。
交通量の多い市街地と開けた砂漠を含む困難なルートにおいて、ヴィジョンEQXXは平均電費7.4kWh/100km(13.5km/kWh)を達成、これまでの電費の記録を更新しました。
この数値をガソリンエンジンモデルに換算すると、0.9L/100km(約111.1km/L)に相当するとメルセデス・ベンツはいいます。
驚くのは、UAEのドバイに到着し1010kmを走り終えてもなお、残りの航続距離309km残っていたといいます。つまり単純計算で一充電で1300km以上を走行できるということを証明しました。
今回の走行テストでは、ヴィジョンEQXXのソーラールーフ性能も確認されたといいます。117個の太陽電池で構成されたソーラールーフは1.8kWhの太陽エネルギーをもたらし、これは24km分の走行に値するといいます。
気温34度を超え乾燥した砂漠の暑さで、航続距離に影響を与えるのは空調システムと熱管理となりますが、ヴィジョンEQXXに搭載されるヒートポンプによってエネルギー効率への悪影響を最小限に抑え、ドライブトレーンと室内空間の温度が低く保たれたまま走行できたといいます。
このヒートポンプは、「IAAモビリティ2023」で初公開された「コンセプトCLAクラス」に採用されており、今後発売される新型車に導入されるといいます。
※ ※ ※
メルセデス・ベンツ・グループAG経営委員、最高技術責任者のマルクス・シェーファー氏は「ヴィジョンEQXXは、高度な電力効率技術の継続的な開発に貴重なデータを提供し続けます。すべてのシステムは砂漠の状況でも完璧に機能し、路面の仕上げや温度、粉塵などの課題にも対処しました。この電気駆動システムが世界市場に向けて準備ができていることをさらに証明しました」とコメントしています。
VAGUEからのオススメ
前作超え感じさせる“ロケット級”の飛び実現へ! 新スリクソン「ZXi RKT」ドライバー4モデルの実力を試してみた【PR】