ビーフンは“焼き”か“スープ”か!? 古き良き新橋の面影を残す台湾料理店「ビーフン東」のお味とは?【遠くても行きたい町中華#09】
●彩り華やか! ヘルシーなのに旨みはしっかり感じる五目のスープビーフン935円
そしてスープのビーフン。五目は豚肉、エビ、シイタケ、タケノコ、うずらの卵、ピーマンなどが入っています。焼きビーフンがコシを感じる食感なら、こっちは滑らかな食感。中華麺やうどん、そばとは違う、ビーフンならではの喉越しです。

スープは鶏ガラと塩味。ラーメンに比べて油分を感じないせいか、とても軽やか。ヘルシーに感じます。
ちなみにビーフンは国産? 海外?「皆さんもよく知っているケンミンビーフンですよ。日本唯一のビーフンメーカーですね。海外のビーフンだと味が一定にならないので、もうずっとケンミンビーフンを使っています。創業以来のお付き合いですね」
●テイクアウトも大人気。バーツアン(中華ちまき)770円
そして、ビーフン東を語る上で外せないメニューがもう一つ。中華ちまき、バーツアンです。
大きな竹の皮をめくれば、中にはもちもちのお米、そして中にはチャーシューやうずら卵、シイタケ、蒸して柔らかくなったピーナッツなどが包まれています。
「合わせ出汁を炊いて、一晩浸水させた国産の餅米を蒸すなど、丸2日かけて作っています。味付けは薄い醤油味。香辛料は使っていないですね」
中華圏のちまきだと、八角など香りの強いスパイスが入っているイメージですが、ここのちまきは竹の皮の香りがふわっと漂う、どこかホッとする美味しさ。そして付け合わせのザーサイがシャキシャキ食感で、いいコントラストになっています。
そしてこのちまき、大きい! 推定ですが、お茶碗1杯半ぐらいのボリューム。食べ応え十分です。テイクアウトでも人気の理由がわかります。
そして、池波正太郎はじめ昭和の文豪や著名人が通っていたという話を聞いたんですが…。
「実は昔、同じフロアにヘラルド映画の試写室があったんですよ。先生方は映画の原作者だから観に来る。そして試写を観た後、うちに寄って食事をされていたんです」
なるほど。でも、店内には色紙とか書は飾ってないですよね?
「うちは特にそういうことをお願いしなかったので。先生方はビーフンとちまきを食べて、ゆっくり過ごされていましたよ」
最後に、店でのおすすめの過ごし方を聞くと、
「料理が出てきたら、おしゃべりは二の次で、あたたかいうちに食べてほしいですね。あ〜美味しかったね、また食べたいね、という気持ちになって、またおいでください」とニッコリ。
全ての料理は手作り。機械を用いたり、加工品を使用することはなく、一つ一つを丁寧に作り上げているとのこと。
昭和22年生まれ、学校を卒業してからずっと厨房に立ち続ける店主のこだわりがつまったビーフンやちまきは、初めて食べても、そして何年かぶりに食べても、品がありつつもどこか懐かしい、親しみを感じる美味しさです。
平日のランチはビジネスパーソンが、そして土曜日は家族連れなどで賑わう「ビーフン東」。いつまでもこの味が新橋に残ってほしいと心から思う、どこか癒される美味しさでした。
店名:ビーフン東(あずま)
住所:東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館 2F
電話:03-3571-6078
営業時間:11:30~13:45(LO)、17:00~20:30(LO20:00)、土曜11:30~13:15(LO)
定休日:日曜・祝日
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