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「えっ、高速料金も割引されるの!?」メリットあるのに なぜなかなか普及しない!? 「ETC2.0」って普通のETCとはどう違う?

ETC車載器の“価格差”が大きなネック

 首都圏で適用される「圏央道割引」は、圏央道および新湘南バイパスについて、ETC2.0での通行は大都市近郊区間の料金水準である29.52円/kmではなく、地方区間の24.6円/kmとし、通行料金を割り引きます。

ETC2.0車載器を搭載していれば、指定の道の駅を利用する場合、再び高速道路に戻ってもターミナルチャージが徴収されない
ETC2.0車載器を搭載していれば、指定の道の駅を利用する場合、再び高速道路に戻ってもターミナルチャージが徴収されない

 中京圏の「東海環状自動車道割引」も同様に、東海環状道の「豊田東JCT‐山県IC」「大野神戸IC‐養老IC」「大安IC‐新四日市JCT」で、同様に地方区間の料金水準とし、通行料金を割り引きます。

 また日本の高速道路の通行料金は「固定料金+距離あたり単価」「遠距離逓減制」により算出される仕組みとなっています。そのためSAやPAが遠く、適切なタイミングでの休憩には高速道路から流出し外部の施設を利用しなければならない状況では、料金が割高になってしまうというデメリットがありました。

 こうしたデメリットを解消するために実施されているのが、ETC2.0を対象とした社会実験「賢い料金 一時退出・再進入」です。

 この社会実験では、「SA/PAの間隔がおおむね25km以上離れている」という“空白区間”において、ICから2km以内にある全国26カ所の「道の駅」を対象に「流出から2時間以内に同一のIC/スマートICで流入し、流入後は流出前と同じ方向に利用すること」「対象の道の駅に立ち寄ること」を条件に、目的地まで“通し”で高速道路を利用する場合と同じ料金が適用されます。

 そのためETC2.0の利用者は、通行料金増を気にすることなく高速道路を出て、地域色あふれる道の駅に立ち寄り、買物やグルメを楽しめるのです。

ETC2.0車載器。カード挿入口に「●●●」という3つの印がある
ETC2.0車載器。カード挿入口に「●●●」という3つの印がある

 このようにETC2.0は、きめ細やかな情報入手による運転支援、加えて金銭面でのメリットが特徴です。ただ現状ではそのアドバンテージが十分受け入れられているとは言い難い状況です。

 実際に普及率を見ても、ETCのセットアップ累積台数が1億2395万9820台(2024年7月)なのに対し、1553万9764台(同)にとどまっています。

 直近1年間の増加でも、ETCは646万7627台ですが、ETC2.0は280万2895台と、大きく水をあけられている状況です。

 その理由には、やはり車載器の価格差があると言わざるを得ません。

 ETC車載器は、シンプルなものであれば5000円程度から入手できます。

 しかしETC2.0車載器は安いものでも1万3000円程度で、さらにETC2.0のサービスを十分に味わうには、対応するカーナビなどの導入も不可欠です(価格はいずれもセットアップ料金のぞく)。

 現在、カーナビがスマートフォンのナビアプリにその座を譲っている状況を鑑みても、ETC2.0割引をひんぱんに使う可能性があるといった事情がなければ、ETC2.0は選びにくい状況なのです。

 国土交通省がETC2.0のさらなる普及を目指すのであれば、新たな割引策の導入など、大胆は施策が求められます。

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植村祐介
植村祐介
ライター&プランナー
1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。

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