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マツダ「ロードスター」の聖地がイタリアの片田舎にあった! 愛好家の夢が形になったミュージアム&リゾート「ミアータ・ランド」とは

熱狂的な「ロードスター」愛好家の夢から誕生した聖地

 マツダ「ロードスター」の聖地といえば、ほとんどの人は広島のマツダ本社やマツダミュージアムを思い浮かべるかもしれません。しかし、実は遠く離れたイタリアの片田舎に、世界最大の「ロードスター」コレクションを展示した驚くべき施設が存在するのです。その名も「ミアータ・ランド」。「MX-5ミアータ」という「ロードスター」の輸出名をネーミングの由来としています。

「ミアータ・ランド」には築250年の建物を改装した本館やゲストハウス、コレクションを収めた建物などが並ぶ(C)Facebook『Miataland』
「ミアータ・ランド」には築250年の建物を改装した本館やゲストハウス、コレクションを収めた建物などが並ぶ(C)Facebook『Miataland』

 イタリア中部の農村地帯であるウンブリア州、人口わずか数百人のピエディコッレ村。丘の上にたたずむ「ミアータ・ランド」は、ひとりの熱狂的な「ロードスター」愛好家の夢が形になった施設です。

 オーナーのアンドレア・マンチーニ氏は、かつてローマのフォード販売店に勤務していた際、「MX-5ミアータ」と出合いました。その後、コレクションは徐々に増え続け、ついには52台に達したといいます。

「ミアータ・ランド」誕生のきっかけとなったのは、インターネットフォーラムでの出来事でした。マンチーニ氏が稀少な「M2 1002」を手に入れたことをフォーラムに投稿したところ大きな反響を呼び、地元のファンたちとの交流が始まったのです。

 その際に芽生えたのが「この情熱を共有したい」という思い。それが現在のリゾート施設の構想へと発展していきました。

「ミアータ・ランド」は、単なるミュージアムではありません。築250年の古い建物を改装した本館と新設されたゲストハウスからなる、コンパクトなリゾート施設です。

 2階建てのゲストハウスには、それぞれのミアータのボディカラー名にちなんで名づけられた5つのスイートルームが用意されています。

 施設内には、クルマ好きの心をくすぐる仕掛けが満載。ベッドフレームは「ロードスター」のパワープラントフレームを模したデザインになっています。

 そのほか、「ロードスター」の実物のシートを用いたイス、ドゥカティやMVアグスタのバイクが館内のインテリアとして配置され、オイルとアルミの香りが漂ってくるような空間は、まさに乗りもの好きの天国といえるでしょう。

●多彩なバリエーションを誇る52台のコレクション

「ミアータ・ランド」の真髄は、敷地の奥に建つ小屋に眠る全52台のコレクションでしょう。

 その中には、日本のチューナー・NOPROが手がけた過給機つきワイドボディ仕様のNA型から、フォードV8エンジンを搭載した“モンスターミアータ”、さらにはフェラーリ「250GTO」を想起させるキットカーまで、実に多彩なバリエーションが収蔵されています。

 特筆すべきは、マツダの特別部門であるM2が手がけた限定モデルのコレクション。ヨーロッパに現存する5台のM2「ロードスター」すべてがここに集結しているという事実は、コレクションの質の高さを物語っています。

 また「ミアータ・ランド」の魅力は、コレクションだけにとどまりません。最大の特徴は、実際にこれらの「ロードスター」に乗って、絵で描いたかのようなイタリアの田舎道を試乗できることです。

 春から秋にかけての“屋根を開けて走れる季節”のみ営業しており、毎朝、ゲストたちはNA、NB、NC、NDの中から好みの車両を選び、ツーリングに参加できます。

 元ピザ職人という「ミアータ・ランド」従業員が先導するツーリングでは、約2時間かけてペルージャの丘陵地帯を巡ります。

 走行距離は約60km。途中、撮影スポットや食事処に立ち寄りながら、クルマを乗り換えて異なる世代の「ロードスター」を味わうことも可能です。

 なお、当該施設では朝食の提供はありますが、夕食は地元のレストランを紹介してくれるそうです(10名以上のグループであれば出張料理を頼むことも可能とのこと)。

「ロードスター」好きなら一度は訪れるべきでしょうし、「ロードスター」好きに限らずクルマ好きなら誰もが楽しめそうな施設ですね。

Gallery 【画像】これがイタリアの片田舎にあるマツダ「ロードスター」の聖地「ミアータ・ランド」です(17枚)
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