デザインも中身も大幅アップデート

　ボルボ・カー・ジャパンは2025年2月13日、フラッグシップSUVボルボ改良新型「XC90」を発表しました。

　XC90は2002年に初代が登場し、2014年には現行モデルである2代目へと進化。日本市場では2016年から販売されており、長年にわたりプレミアムSUVとしての地位を確立してきました。

　今回発表された改良新型XC90は、この2代目モデルを大幅にアップデートしたもので、2024年9月に欧州で先行発表されています。エクステリアデザインはボルボの電気自動車（BEV）シリーズの要素を取り入れ、よりモダンで洗練されたルックスへと進化。グリルやバンパーデザインが刷新され、スリムなトールハンマー型LEDヘッドライトを採用するなど、よりダイナミックなスタイリングとなっています。

　一方、最も注目されるのはインテリアの進化です。コンパクト電動SUV新型「EX30」や日本未導入のフラッグシップ電動SUV「EX90」にも採用されている最新のユーザーエクスペリエンスを導入し、センターコンソールには高解像度の大型タッチスクリーンを搭載。従来の9インチから11.2インチにサイズアップし、ピクセル密度も21%向上したことで、操作性と視認性が大幅に向上しました。
さらに、新しいインフォテイメントシステムはOTA（無線ソフトウェアアップデート）にも対応し、常に最新の機能を利用できるようになっています。

　シートは、「ファインナッパレザー」に加え、ボルボ独自のリサイクル素材とバイオ素材から作られたキルティング仕上げの「ノルディコ」や、100%リサイクルポリエステルで仕立てた「ネイビー・ヘリンボーンウィーブ・テキスタイル」など多彩な素材を採用し、サステナブルでありながら上質で快適な空間を提供します。

　オーディオ・システムにはスピーカーメッシュ・デザインが一新された「Bowers & Wilkinsハイフィデリティ・オーディオシステム」をオプションで選ぶことができます。1410Wの高出力、19個のスピーカーとサブウーファーが臨場感あふれるサウンドを実現します。

　また、ドライビングパフォーマンスにも手が加えられました。「XC90 B5 AWD」は、新しいダンパーが標準装備され、乗り心地が向上しています。最上位グレードの「XC90 Ultra T8 AWD Plug-in hybrid」にはエアサスペンションが装備されています。

　エアサスペンションは車両、路面、ドライバーを1秒間に500回モニタリングするアクティブシャシと連動し、快適な乗り心地を提供します。道路と走行条件に合わせて最適な車高を保ち、ダイナミックな走りと洗練された乗り心地を両立します。

　さらに新型XC90は、車体の一部に遮音材を追加し、風切り音やロードノイズをさらに低減し静粛性を向上させています。

パワートレインについては、プラグインハイブリッドのXC90 Ultra T8 AWD Plug-in hybrid、マイルドハイブリッドのXC90 B5 AWDをラインナップ。T8モデルは一充電で最大73kmのEV航続距離を確保し、日常の移動を電気のみでこなせる仕様となっています。

　一方で、長距離移動時にはガソリンエンジンとの組み合わせで航続距離を900km以上に伸ばすことが可能です。

　また、ボルボは2024年3月をもってディーゼルエンジン搭載モデルの生産を完全に終了しており、改良新型XC90にもディーゼル仕様の設定はありません。

　マイナーチェンジした新型「XC90」の消費税込みの車両価格は以下のとおりです。
・XC90 Plus B5 AWD：1019万円
・XC90 Ultra B5 AWD：1099万円
・XC90 Ultra T8 AWD Plug-in hybrid：1294万円