“ストロングハイブリッド”がスバル車の定説を変える!? 新型「クロストレックS:HEV」は燃費がいい上に「快適性や加速性能もハイレベル」
燃費が約2割アップしたスバルの“ストロングハイブリッド”とは?
スバル車は魅力的だけど、燃費がね……。スバル車のオーナーやスバル好きは、そんなあいさつを交わしているとかいないとか。

確かに筆者(工藤貴宏)も、スバル車の魅力やこだわりはしっかり実感しています。しかし、スバル車の燃費があまりよくないこと(とはいえ、ひと昔前よりはかなり向上していますが)は、否定できない事実なのです。
しかし、「スバル車は燃費が悪い」というそんな定説も、過去のものとなる日がやって来ました。スバルはついに、大出力モーターを搭載する“ストロングハイブリッド”の開発に成功したからです。
その第1弾として発売されたのは、ハッチバックの「インプレッサ」をベースとするクロスオーバーSUV「クロストレック」。そのラインナップに、“ストロングハイブリッド”を搭載する新グレード「プレミアムS:HEV」と「プレミアムS:HEV EX」が新たに加わりました。
ここまで読んで、「あれ、スバル車にはこれまでもハイブリッド車があった気が……」と疑問を抱く人もいることでしょう。確かにそのとおり。しかし、これまで日本市場向けに用意されていたのは、モーターが小出力のいわゆる“マイルドハイブリッド”でした。
一方、新開発の“ストロングハイブリッド”は、モーターが高出力のフルハイブリッドタイプ。その最大のトピックは、大幅な燃費の向上を期待できることです。
カタログに記載されるWLTCモード燃費は、マイルドハイブリッド車の4WDモデルが15.8km/Lなのに対し、“ストロングハイブリッド”(こちらは4WDのみの設定)は18.9km/Lと約2割も向上。その差は一目瞭然です。
●スバルの独自性が感じられる数々のメカニズム
“ストロングハイブリッド”のシステム自体は、トヨタが「プリウス」などに登載している“シリーズパラレル式”がベース。それをスバルのエンジンにドッキングしています。

ハイブリッドシステム自体はトヨタ式であるものの、“ストロングハイブリッド”にはスバルらしさがギュッと凝縮されているのが興味深いところです。
その一例がトランスミッション。高出力モーターを2基内蔵した上で、高速走行時に後輪へのトルク伝達をカットする動力配分機構(ただし、悪路走行時のモード切替機構である“X-MODE”選択時や、ドライブモード切替機構の“SI-DRIVE”で「Sモード」を選んだ際は高速走行時も常に4WDで走行)を組み込んだトランスミッションは、“ストロングハイブリッド”用に新設計されたものです。
もちろん、水平対向エンジンや“シンメトリカルAWD”と呼ばれる4WDシステムもスバルのオリジナル。なかでも4WDは、スバルの独自性が感じられる部分です。
トヨタが前輪駆動ベースのハイブリッド車に組み合わせる4WDは、基本的に後輪をモーターで駆動します。しかし、スバルの“ストロングハイブリッド”は、ドライブシャフトで後輪へと駆動力を伝える“メカ式4WD”を採用。どんな状況でも自然な感覚で、大きな駆動トルクを確実に路面へと伝えることを目的に採用されています。
実際に筆者は、降雪路やオフロードでも“ストロングハイブリッド”を搭載する「クロストレック」をドライブしてみましたが、悪条件をものともせず、どんな状況でも涼しい顔をして坂を上っていくトラクション性能の高さに驚くばかりでした。
基本的なシステムはトヨタ式のハイブリッドとはいえ、出来上がったクルマの特性が全く異なる辺りには、スバル開発陣のこだわりを強く感じさせます。
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