最終結果はなんと11億円超え! 70年前の特別な「コルベット」がオークションで落札 世界で2台しか作られなかったピカピカの“アメリカン・レースカー”とは
「スーパースポーツ」を意味する「SS」の名が付けられた
米国のマイアミで開催されたRMサザビーズのオークションに、1957年型のシボレー コルベットSS「プロジェクトXP-64」が出品され、高値で落札されました。
いったいどんなクルマなのでしょうか。

1953年1月、米国ニューヨークで開催されたゼネラルモーターズ(以下、GM)のショーで、初代「コルベット」プロトタイプが世界初公開されました。
コルベットは、GMの「シボレー」ブランドが初めて送り出したスポーツカーでしたが、この初代コルベットは爆発的な人気モデルとなりました。
初代コルベットはレースにも参戦しましたが、成績は今ひとつでした。そこでシボレーは、レースでフェラーリやジャガー、マセラティ、アストンマーティンなどと戦える、専用のレーシングカーの開発を始めます。
コルベットでのレースを指揮していたゾーラ・アーカス=ダントフ氏は、GMのトップから承認を受け「プロジェクトXP-64」と呼ばれるレースカーの製作を始めました。これはのちにコルベットSS(スーパースポーツ)と名づけられ、2台が製作されました。1台は競技と展示用、もう1台はテスト用のプロトタイプでした。
GMのスタイリング部門によって製造されたボディは軽量マグネシウム製で、空力特性に優れたものでした。初代コルベットと同様の「歯」付きグリルも備えていました。
インテリアでは、2つのスポーツシートが備わり油温/水温/油圧などのメーターがレイアウトされ、飛行機のようなキャノピーも独特でした。
パワーユニットは、283キュービックインチ(約4.6リッター)のV型8気筒OHVで、多くのアルミ製パーツやシボレーのラムジェット燃料噴射システムを採用していました。
最高出力は300馬力を発生し、ライバルの欧州スポーツカーと戦うのに十分なパワーでした。組み合わされるトランスミッションはオールシンクロメッシュのクロスレシオ4速マニュアルでした。
図面製作からテストまで、わずか5か月で完成したコルベットSSは空力的で軽量なデザインを誇り、その車両重量は初代コルベットより1000ポンド(約450kg)ほど軽い、1850ポンド(約833kg)でした。
このコルベットSSは1957年のセブリング12時間に参戦しましたが、サスペンショントラブルでリタイアしました。その後、GMの方針でコルベットSSはレースに出ることはなく、GMが所有したままイベントなどで展示されていました。
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1967年にインディアナポリス モータースピードウェイ博物館に寄贈され、展示されていました。
2台製作されたコルベットSSのうちモータースポーツ競技に参戦したのは、今回出品された1台だけです。1957年初頭にデビューした市販車ベースのショーカー「コルベットSS」と並び、今もシボレーの高性能車が誇らしげにつける「SS」の名を世に知らしめたのです。
コルベットSS開発の途上でシボレーがレースから突然撤退しなければ、このクルマはレースでどれだけ活躍したかを憶測せずにはいられません。
オークションでの落札価格は、500万USドル〜700万USドル(約7億6500万円〜約10億7100万円)と予想されていましたが、最終的に予想を大きく超える770万5000USドル(日本円で約11億5973万円)で落札されました。
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