億超え達成 伝説の「ナナサンカレラ」がオークションに登場 今もなお語り継がれる「黄色いポルシェ」とは
日常的に使えるツーリング仕様のカレラRS2.7
米国フロリダ州コーラルゲーブルズで開催されたRMサザビーズのオークションに、1973年型のポルシェ「911カレラRS 2.7ツーリング」が出品され、高値で落札されました。
どんなクルマなのでしょうか。

1973年にデビューしたポルシェの911カレラRS 2.7というクルマは、ポルシェにおいてもエポックメーキングなクルマでした。
モータースポーツにおけるFIA「グループ4」のホモロゲーション(公認)を取得するには、500台の公道仕様を生産する必要がありました。
カレラRS 2.7は、そのために1970年代初頭から開発されました。
ですが、ポルシェのマーケティング担当幹部は、サーキット走行に特化したカレラRS2.7は、プライベートレーサー向けに80台以上も販売できるとは考えていませんでした。
軽量化によるきわめてスパルタンな装備と、ドライビングの難しさから、数多く販売できるクルマとは考えられなかったのです。
1972年のパリモーターショーで、「カレラ」の名を冠した最初の911としてカレラRS2.7が発表されました。
ところがポルシェの予想を裏切るほど注文が殺到し、ホモロゲーション取得に必要な台数の3倍を超える1580台を1973年モデルとして生産することになりました。
このうち200台は「M471 ライトウエイト コンバージョン」と呼ばれ、インテリアのスパルタンな装備を取り去り、ボディパネルとウインドーガラスを薄くして軽量化を図りました。
M472 ツーリングコンバージョンは快適な乗り心地で、ホモロゲーション取得用スペシャルマシンながら日常走行や長距離ツーリングを楽しめるセッティングとなっていました。
911カレラRS2.7の登場で、ポルシェは熱心なエンスージャストを魅了し、その人気は年を追うごとに高まっていきました。
日本でも「ナナサンカレラ」の愛称で、クルマ好きの憧れのクルマとなっていました。
※ ※ ※
今回出品された1973年型の911カレラRS2.7は、1973年1月にドイツのデュッセルドルフで新車で販売されました。
ボディカラーはライトイエロー、インテリアはブラックパーロンコーデュロイで、M472ツーリングパッケージと運転席スポーツシートを装備していました。
しかも、このクルマのエンジンとギアボックスはオリジナルのものです。
現在までの経緯はよく知られていませんが、2014年にポルシェのスペシャリストであるルーフ(RUF)によって、21万8000ユーロ(当時のレートで約3160万円)以上をかけて大がかりなレストアが施されました。
そのため、現在の内外装は驚くほど美しいものに仕上げられています。
この1973年型のポルシェ 911カレラRS2.7は、72万USドル(1USドル=146円として、1億512万円)で落札されました。
VAGUEからのオススメ
ポータブル電源が都心で過ごす夜を変える──Jackeryがかなえる“オフグリッド”なスポーツ観戦【PR】