最新の「アウトランダー」にも受け継がれる思想とテクノロジー! 旧車からコンセプトカーまで「現在の三菱車」をつくった名車が勢ぞろい
最新モデルも採用する思想を育んだ先行研究車両とは
三菱ブースに展示されていた最後のヘリテージモデルは、1990年に発売されたアッパーミドルモデルの初代「ディアマンテ」。展示されていたのは、人気の火つけ役となった2.5リッターエンジンを搭載する最上級グレード「25V-SE」です。

かつて登録車の自動車税は、排気量だけでなく、ボディサイズが3ナンバーの普通自動車枠となるだけで、非常に高額となる仕組みでした。それが1989年4月の税制改革で物品税の廃止、自動車税の改正、自家用車の任意保険の改定などから一気に活気づいたのが、国産高級車市場です。時代はバブル真っ只中。1990年に5月に投入された初代「ディアマンテ」は、ちょっと贅沢な2.5リッターエンジンを搭載。市場をリードしました。
おしゃれな4ドアハードトップのボディは、2リッター車を含めてすべて3ナンバーサイズであり、ライバルたちがビッグバンパーや小型車ボディに排気量をアップさせたエンジンで“なんちゃって3ナンバー化”する中、いち早く3ナンバー専用ボディを投入したことが成功のカギとなりました。
ゆとりあるインテリアには、快適な移動空間を構築。技術面では、全車に電子制御可変吸気システムつきV6エンジンを搭載したほか、ABSや4輪操舵、アクティブECSといった最新の電子制御技術を惜しみなく投入していました。
なかでも、ドライバーに合わせてシートやステアリングなどのポジションを自動調整する機能は、現代では多くの車種に採用されているものの、当時は世界初のものでした。
三菱ブースの展示車で驚きの1台だったのが、実験施設に保管されていたというコンセプトカー「HSR-II」です。
「HSR」シリーズは、“ハイ・ソフィスティケーティッド・トランスポート・リサーチ”の頭文字からその名を取った先行研究車両で、「車が持つ高い性能を、誰もが安全に安心して運転できる新しいイージードライブの実現」という思想の下、1987年から1997年までの「東京モーターショー」で全6モデルが発表されました。
今回披露されたのは、1989年に公開された2世代目となる「HRS-II」。プラスチックスキンのボディパネルで構成された超空力ボディ、3リッターのV型6気筒DOHCツインターボエンジン、アクティブフォーシステム、アクティブエアロシステムなどの最新技術に加え、追尾走行や自動車庫入れ機能といった安全技術も投入されていました。
これらの中には、1990年に登場した初代「ディアマンテ」や「GTO」などに採用された機能も見られ、新技術をいち早く市場投入するために「HSR」シリーズが活躍していたことがうかがえます。
実際、「HRS-II」は未来を描いたコンセプトカーでなく、走行を重視したレーシングカーのようなつくりになっており、車体もスチールパネルモノコックフロアとチューブラーフレームのキャビンで構成されています。
ちなみに、「HSR」シリーズで培われた「4輪運動制御技術の開発思想=AWC」は、1989年に誕生した6代目「ギャラン」を皮切りに、「ランサーエボリューション」に代表される三菱の歴代スポーツモデルに次々と導入。
電動車となった最新の「アウトランダーPHEV」にも受け継がれており、三菱自動車の特徴である「誰もが」、「安心して」、「意のままに」操れるクルマづくりの核となっています。
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