4億円超えもある!? ファン垂涎の「911」がオークションに登場 たった20台しか作られなかった57年前の「軽量ポルシェ」ってどんなクルマ?
レーシングカー「906」のエンジンを搭載した911
米国カリフォルニア州モントレーで開催されるRMサザビーズのオークションに、1968年型のポルシェ「911R」が出品されます。
どんなクルマなのでしょうか。

1963年に発表されたポルシェ911ですが、1966年には160馬力を発生するエンジンにアロイホイールやアジャスタブル ダンパー、ベンチレーテッドディスクブレーキなどを装備した、パフォーマンスバージョン「911S」を登場させます。
この911Sをベースにレース用モデルを作ることが計画され、20台のサンプルを製造し、これには「11899001R」から「118990020R」のシャシナンバーが与えられました。
この20台は、ボンネット/ドア/エンジンフード/フロントフェンダーはグラスファイバー製に、サイドとリアのウインドーはプラスティックに交換され、テールランプ部は新しく作られ、NSUやVWの小さなランプを取り付けました。
内装ではディープシェルのレーシングシートを取り付け、走りに不要な部品は取り外されました。
特筆すべきは、パワーユニットに210馬力を発生するレーシングカーの906(カレラ6)用エンジンを搭載したことでした。
ワイドなホイールに対応させて、フェンダーは拡大されました。
20台のうち、18台はライトアイボリーのボディカラーに黒いインテリアで仕上げられ、ボディ下部に黒いストライプが入れられました。
残りの2台は、顧客の注文に応じて塗装されました。
ポルシェは、この911Rでレースに参戦する予定でしたが、FIAはモディファイが多すぎて911Sのバリエーションとは認めず、公認を取得するには911Rを500台作らなければならなくなりました。
費用対効果を考えて、ポルシェは911Rの製造を中止しました。
そのため、20台の911Rは完売し、今もなおエンスージアストやモータースポーツ ファンの中で有名なモデルであり続けています。
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今回の出品車、シャシナンバー「11899006R」は、1967年にフランスで販売されました。
その後、さまざまなプライベート レーシングドライバーの手に渡り、ラリーなどで活躍しました。クラッシュも経験し、エンジンやボディパネルも交換されました。
2015年にベルギーの販売&修理店経営者が手に入れ、レストアを施し、米国の個人コレクションに仲介しました。
現状では、エンジンは911T用の2リッターエンジンが搭載され、デュアルポイントイグニッションやボッシュ製コイル、46mm径のウエーバー製キャブレターなどを装着しています。
トランスアクスルもLSDを備えたものに交換されており、フックス製ホイールにエイボンのラジアルタイヤを履いています。
インテリアは、シール製のシートにハーフロールケージ、軽量化のため孔を開けた木製フットレストを装着し、ルーフ内張りはありません。
ダッシュボードには10000rpmスケールのタコメーター、km/h表示のスピードメーター、グラスファイバー製のダッシュボードカバーとニーパッドを備えています。
さらに、革巻きステアリングホイールと2つのホイヤー「モンテカルロ」ストップウオッチがインテリアを引き締めています。
ウインドーの引き上げやドア開閉用のレザーストラップが軽量化対策を物語っています。
911Rは、「カレラRS」、「GT3」など、この後に続くさまざまな911の公道走行も可能なライトウエイト レーシングモデルの礎を築きました。
2016年には、このクルマをオマージュして「911R」の名を復活させたモデルも登場しました。
わずか20台しか作られなかった911Rは、ポルシェのモータースポーツに対するエンジニアリング精神を限界まで押し上げた傑作といえるでしょう。
この1968年型のポルシェ911R、オークションでの落札価格は250万USドル〜300万USドル(1USドル=約146円として、約3億6500万円〜約4億3800万円!)と予想されています。
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