当時“アウトバーン最速”の異名を取ったBMW「R90S」最終年式モデルをオークションで発見 ビキニカウルと共に時代を駆け抜けた“伝説のモデル”とは
極上の仕上がりを見せる1976年式個体
今回オークションに出品された個体は、最終年である1976年式のモデルです。

2024年にオハイオ州で発見されたのち、R90S専門家のマーク・フランソワ氏が引き取り、約141時間に及ぶレストア作業を実施しています。
フレームはブラックのグロスパウダーコートで仕上げられ、ボディワークには鮮やかなデイトナオレンジと赤いピンストライプが施されています。
また、フロントにはビキニカウルとクリアウインドスクリーン、そしてクロームのグラブバーや2人乗り用のブラックシートなど、クラシカルでスポーティな要素が調和しています。
ホイールは前19インチ・後18インチのアロイリムに新品のステンレススポークを組み合わせ、タイヤはデューロ製のクラシックパターンを装着。
ブレーキはフロントにクロスドリルディスクとブラック仕上げのキャリパーを採用し、リアにはドラムブレーキを組み合わせています。
さらに、サスペンションには再整備されたテレスコピックフォークとプリロード調整可能なリアショックが装着され、走行性能にも配慮されています。
インテリア周辺では、モトメーター製のスピードメーター(140mph)とタコメーター(レッドゾーン7100rpm)、さらにアナログ時計とボルトメーターがカウル内に設置されています。
くわえて、ハンドルバーにはステアリングダンパー調整ノブが装備されており、往年のツアラーとしての快適性も健在です。オドメーターはレストア完了後の走行距離を示す75マイルを記録しており、全体として新車同様のコンディションを維持しています。
搭載される空冷898ccのOHV水平対向2気筒エンジンは、フランソワ氏によってクランクシャフトメインベアリング、ピストン、シリンダーなどが交換され、シリンダーヘッドには3角バルブ加工とバルブ、スプリング、ガイドの新品交換が実施されています。
さらに、デロルト製キャブレターもオーバーホール済みで、クラシカルなフィールと滑らかな吹け上がりを両立しています。
また、トランスミッションは5段変速で、駆動系にはエンクローズドシャフトドライブを採用。トランスミッションのベアリングやシール類、最終減速機の再シールも施されており、信頼性の高い駆動が期待できます。
なお、この個体は2025年7月のオークションにて、2万3500ドル(約330万円)で落札されました。
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BMW「R90S」は、単なる過去の名車ではなく、今もなお高い人気を誇るアイコン的存在です。
今回出品された1976年式の個体は、正統なレストアによって細部まで美しく仕上げられた一台であり、まさに“走る芸術品”と呼ぶにふさわしい仕上がりでした。
今回の落札は、世界的にクラシックバイクの人気が高まる中、極めて良好なコンディションとフルレストア済みであることが反映された結果といえそうです。
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