“セカンドカーの最適解”なのか? ホンダ「N-ONE e:」の“航続距離295km”はライバルを凌駕! 積極的に選びたくなるハイレベルな走りとは?
「S660」に通じるコーナーでのリズミカルな乗り味
そんな「N-ONE e:」に、筆者はなぜ大きな可能性を感じたのでしょう? ここからは4つのポイントを軸に深掘りします。
まず「N-ONE e:」は“乗用車専用モデル”であるということです。
ホンダにとっては「N-VAN e:」に続く2モデル目の軽BEVですが、両車には大きな違いがあります。それは「N-VAN e:」が商用車なのに対し、「N-ONE e:」は乗用車だということ。
暮らしのパートナーとして選ぶなら、内装の仕立てから乗り心地まで乗用車の方が適しているのはいうまでもありません。例えばリアシートは、広さも座り心地も全く違いますからね。
ふたつ目は、手の届きやすいハイコスパなモデルであるということ。
日本のBEVの普及は「まずは小さなクルマから」とよくいわれますが、筆者も同様の考えです。その理由は、小さなクルマであれば航続距離をさほど気にしなくて済むため。
航続距離が短ければバッテリーの搭載量を減らすことができ、その分、価格も抑えられるし電費だってよくなります。そうなれば、自宅での充電をメインにすることが可能……これが、近距離移動用のセカンドカーに軽BEVがちょうどいい理由です。
仮に、郊外の一戸建住居に住んでいて、長距離ドライブに適したモデルと合わせて2台(もしくはそれ以上)のクルマを所有している人であれば、そのうちの1台をBEVにすることはデメリットよりもメリットを引き出せる選択なのです。そう考えたとき、補助金を計算に入れると実質200万円強で手に入る「N-ONE e:」は、がぜん魅力的な存在に見えてきます。
3つ目のポイントは、現状、ライバルである日産「サクラ」より買い得感が高いということ。
「サクラ」は2022年5月の発売以来、これまで約10万台を販売するなど、日本におけるBEVとしてはダントツの販売台数を記録しているモデルです。その理由は、身の丈に合ったクルマであるということと、BEVとしてはコスパのよさに尽きます。

「N-ONE e:」はそんな「サクラ」よりも買い得感が高いモデルだといえます。
「サクラ」の価格は、ベーシックグレードの「X」が消費税込で259万9300円、上級グレードの「G」は同308万2200円です。対して「N-ONE e:」は、ベーシックタイプの「e:G」が同269万9400円、上級の「e:L」が同319万8800円です。
価格だけをみると「N-ONE e:」の方ちょっとだけ高いのですが、中身をみると価格差を逆転します。最大のポイントは1回の充電における航続距離。「サクラ」が180kmなのに対して、「N-ONE e:」は295kmと5割ほど、距離にして100km以上も長いのです。
「N-ONE e:」の方がバッテリー搭載量が多い分、絶対的な価格はわずかに高いのですが、その分、航続距離が長いという大きなアドバンテージを得ているのです。
「サクラ」も現状を踏まえてアップデートが図られるかもしれませんが、少なくとも現状では、「N-ONE e:」の方が買い得感が高いと感じます。
そして4つ目のポイントは、走りがいいことです。
「N-ONE e:」が搭載するモーターのパワーは、ガソリンターボエンジンを積む軽自動車と同等ながら、トルクは5割増し。そう聞くと、活発な走りを想像できるのではないでしょうか。
しかもエンジンとは違って、モーターはアクセルペダルを踏み込まなくても大きなトルクを出せる特性なので、急こう配の上り坂なども涼しい顔をしてスイスイ走ってくれます。
さらに「N-ONE e:」は、ハンドリングも気持ちいい。前方にエンジンという重量物がないおかげで、ステアリングを切ると軽快に、スッと素直に向きを変えてくれます。
その上で、重量物であるバッテリーをフロア下に積んでいることによる低重心化が効いているのか、コーナリング時は軽自動車とは思えない安定感を味わえます。曲がるのがとても楽しいクルマに仕上がっているのです。
またその楽しさを、スピードを上げなくても味わえるのがもうひとつの美点。フツーに交差点を曲がるだけで心躍るハンドリングフィールの持ち主です。
リズミカルな走りでコーナリングを楽しめるその乗り味は、筆者がかつて所有していた「S660」に通じるところがあります。クルマ好きがドライビングフィールを味わうために「N-ONE e:」を選ぶというのも、悪くない選択かもしれません。
* * *
このように魅力が盛りだくさんの「N-ONE e:」ですが、元「S660」乗りとしては「N-ONE e:」のパワートレインを使った軽自動車サイズの後輪駆動スポーツカーが登場したら、きっと面白いドライビングマシンになるだろうな、と思います。
ホンダの商品企画担当者さん、次はそんな軽BEVはいかがでしょう?
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