“普段遣いできるフェラーリ”の真骨頂 フェラーリ新型「アマルフィ」ってどんなクルマ? 乗ってわかった強烈なパフォーマンスと快適性の両立とは
「ローマ」後継のフェラーリ新型ロードカー
ポルトガルのファロ近郊で行われてたフェラーリ新型「アマルフィ」の国際試乗会に参加しました。
アマルフィは「ローマ」の後継モデルと位置付けられています。
2019年に発表されたローマは、V8エンジンをフロントに積んで後輪を駆動するスポーツカーという面では同時期のポルトフィーノとよく似たモデルでしたが、フェラーリらしくスポーツ性を強調したポルトフィーノとは異なり、ローマは都会で「毎日使えるフェラーリ」が開発テーマのひとつでした。
そのため足回りの設定は乗り心地を重視したもので、1960年代のフェラーリを髣髴とする優雅で洗練されたエクステリア・デザインが好評を博しました。このローマの大成功がフェラーリ・デザインのその後を左右したといってもいいくらい、そのスタイリングは衝撃的で魅力的だったといっていいでしょう。
6年ぶりにフルモデルチェンジを受けたアマルフィは、メカニズム面でもデザイン面でも、多くの遺伝子をローマから受け継いでいます。
排気量3.9リッターのV8ツインターボエンジンをフロントに搭載し、8速DCTを介して後輪を駆動する基本レイアウトはローマとまったく同じ。ただしエンジンはターボチャージャーの改良などにより、ローマを20ps上回る640psを発揮します。
ボディ構造や前後のサスペンション形式、さらにはフェラーリが2+と呼ぶシートレイアウト(2+2よりもさらに後席スペースが限られた4人乗りのことを指す)もローマから受け継いでいます。
そのほか、メカニズム面での大きな違いといえば、ブレーキ制御のABSがABS evoに進化したことと、同じくブレーキにブレーキ・バイ・ワイヤに採用されたことくらい。これらについては後ほど解説することとします。
ただし、エクステリアの印象は大きく変わりました。
クリーンでシンプルなデザインという基本方針は変えることなく、クラシックなイメージが強かったローマに対して、アマルフィはより現代的で未来的なデザインに思えます。

もっとも、アマルフィのデザインの魅力が写真だけではわかりにくいことは、試乗会のディナーで同席したヘッド・オブ・スポーツ・デザイン・プロジェクトのアンドレア・ミリテッロ氏も認めていたこと。彼は「是非、自然光の下でアマルフィをご覧になってください」と語っていたので、ご興味をお持ちの方は実車をご覧になることをお勧めします。
アマルフィで走り始めてすぐに感じたのは、発進時の身のこなしがローマよりもスムーズになっていたこと。
DCTという形式のギアボックスは、素早いギアチェンジやダイレクト感という面では有利ですが、トルコン式ATのように滑らかにクルマを動かすことはどちらかといえば苦手です。
ところがアマルフィは、まさにトルコン式ATのようなスムーズさで発進できたのです。そのほか、停止した状態からたとえば5cmだけ前進させる、もしくは後退させることも容易。スペースが限られた駐車場で望むとおりの位置にピッタリと停めようとするときなどで、この滑らかな発進特性は威力を発揮してくれそうです。
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