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「セレブはもうサルーンには乗らない!?」メルセデス・マイバッハ初のSUVとなった「GLS」が示した“新時代のショーファーカー像”は今も色あせない

23インチタイヤを履く重量級SUVながら“空飛ぶじゅうたん”の乗り味

 そんなメルセデス・マイバッハ「GLS」で走り始めてみると、低扁平タイヤを見た際に抱いた乗り心地への不安はスグに解消されました。さすがはマイバッハ、大きく薄いタイヤを履いているとは思えないほど快適な乗り心地で、“空飛ぶじゅうたん”という表現がピッタリくる乗り味となっていました。

 そんなマイバッハ「GLS」で面白いと感じたのがドライブモードです。「マイバッハ」モードという走行モードが用意されているのですが、これを選ぶとよりコンフォートで乗り心地がよくなるのはもちろんのこと、静粛性を高めるためか高いギアを積極的にセレクトし、より低いエンジン回転数で走るようになります。

 低回転域でも重い車体をしっかり前へと進ませてくれるほどトルクが豊かなパワーユニットの特性も、マイバッハらしい味つけだと感心させられました。AMG版と同じ心臓部ながら、これだけ味つけを変えられるのは実に見事です。

 さらに今回は、ドライブモードを「スポーツ」にして走ることもできました。ショーファーカーとしての使われ方がメインといえるマイバッハ「GLS」ですが、この「スポーツ」モードは「自らステアリングを握るセレブリティは、時折、このモードで走りたくなるだろうな」と思わせる乗り味でした。

 もちろん、ガンガン飛ばして走るのにマッチするモードではありません。しかし、ステアリングやペダルなど、各操作系の剛性感が高まり、クルマとの対話量が増えて「運転は楽しい」と再認識させてくれる味つけとなっていました。

メルセデス・マイバッハ「GLS 600」
メルセデス・マイバッハ「GLS 600」

 その上で、ボディサイズの大きさから想像していたよりも、ずっと運転しやすいクルマに仕上がっていたのも印象的です。絶対的な寸法は確かに大きいのですが、見切りがいい上に取り回しは想像していたより軽快で、自らステアリングを握るパーソナルカーとしても活躍するシーンは多いだろうと感じました。

* * *

 あるときはショーファーカー、そして、またあるときはドライバーズカーといった具合に、1台で多彩な顔を持つ点が、マイバッハ「GLS」の魅力なのかもしれません。

 ロールス・ロイス「カリナン」やベントレー「ベンテイガ」といった英国勢が君臨する超高級SUV界ですが、ドイツのクルマづくりの真髄によって一石を投じたのがこのマイバッハ「GLS」です。

 デビューから時間を経た今も、その存在価値は全く色あせていません。むしろ、その後「EQS SUV」や「SL」とブランドの世界観を広げていった原点として、改めて見直されるべきモデルといえるでしょう。

Gallery 【画像】超カッコいい! これがメルセデス・マイバッハの超高級SUV「GLS 600」です(30枚以上)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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