「セレブはもうサルーンには乗らない!?」メルセデス・マイバッハ初のSUVとなった「GLS」が示した“新時代のショーファーカー像”は今も色あせない
マイバッハ初のSUVが切り拓いた新時代のショーファーカー像
メルセデス・ベンツが展開する超高級車ブランドといえばメルセデス・マイバッハ。その近年の歩みのなかで、分岐点となったモデルといえるのが本記事でフォーカスする「GLS 600」です。
それまでサルーンだけだったマイバッハのラインナップに初めて加わったSUVであり、「GLS」という存在がブランドの世界観に変化をもたらしたともいえます。
そんなマイバッハ「GLS」の魅力や存在価値を本記事では改めて再確認することにしましょう。
マイバッハ「GLS」は、2021年に日本市場へと上陸。その名前からも明らかなように、メルセデス・ベンツの最上級SUVである「GLS」をベースとしています。
今でこそ、電動SUVの「EQS SUV」やロードスターの「SL」などを展開しているマイバッハですが、この「GLS」が登場する以前は「Sクラス」というサルーンのみがカタログモデルとして展開されていました。いわば「GLS」は、マイバッハが新たなチャレンジの第1歩を踏み出したモデルともいえます。
世界のセレブリティの趣向やトレンドは時代に合わせて変化していますが、かつてショーファーカーといえば、伝統のサルーンが基本でした。今もそうした高級サルーンの価値は変わりませんが、格式にとらわれ過ぎないヤングエグゼクティブを中心に、ショーファーカーにSUVを選ぶニーズもここへきて高まっています。

ちなみにそうした人々の間では、ビジネスシーンでは専属のドライバーに運転してもらい、休日は自らステアリングを握ってドライブへと出かけるといった使い方の例もあるようです。
つまり、そのようなニーズに応えるべく投入されたのが、今回フォーカスするマイバッハ「GLS」というわけです。
元々、7人乗りの3列シートを備えるメルセデス・ベンツ版「GLS」のキャビンを4人乗り仕様とし、リアシートは左右セパレートタイプに。さらに後席は、足元スペースが120mm拡大され、背もたれのリクライニング角度も最大43.5度となるなど、マイバッハにふさわしい贅を尽くした快適装備が与えられます。

こうしたキャビンのレイアウト変更を見るだけでも、ラグジュアリーへの潔いこだわりを感じさせます。
新時代のラグジュアリーカーを目指して誕生したマイバッハ「GLS」ですが、エクステリアもメルセデス・ベンツ版とは一線を画すものとなっています。
なかでも印象的なのが、マイバッハらしさを象徴するデザインが与えられたフロントグリルとホイール。ちなみにホイール&タイヤ径はなんと23インチで、フロント40扁平、リア35扁平という薄いタイヤを見た瞬間、「こんなタイヤを履いていて乗り心地は大丈夫なのだろうか?」とちょっと疑問を抱いてしまいました。
さらに最新モデルのボディサイズは、全長5210mm、全幅2030mm、全高1840mmとメルセデス・ベンツ版に比べて全幅が75mmもワイドになっています。オーナーの中には、自らドライブするセレブリティもいるそうですが、このスペックを見ると戸惑ってしまいそうです。
搭載されるパワーユニットは、4リッターV8エンジンに48V電気システムと“ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)”を組み合わせたマイルドハイブリッド。これは、メルセデスAMG「GLS 63」と同じものですが、チューニングの違いからスペックは異なります。
AMG仕様は最高出力612ps、最大トルク850Nmと強力なのに対し、マイバッハ版は最高出力557ps、最大トルク770Nmとややひかえめなチューニングとなっています。これは、マイバッハらしい走りのためのチューニングの結果なのでしょうが、実際に走ってみた際の印象がどうなのか興味深いところです。
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