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現行型や3シリーズ、A5からの“乗り換え”はアリ? EVに進化したメルセデス・ベンツ新型「Cクラス」の航続距離と充電環境への“現実的なハードル”

エンジン車オーナーが直面するBEVへのリアルな壁

 革新的なテクノロジーを満載したBEVへと生まれ変わった新型「Cクラス」。現行の「Cクラス」やBMW「3シリーズ」、アウディ「A5」など“Dセグメント”のエンジン車に乗るオーナーにとっては有力な乗り換え候補である一方、全く新しい乗り物への移行には、いくつか危惧すべき“リアルな壁”が存在します。

 まずは、多くの人が気になる“充電環境”というハードルです。

 一戸建て住居であれば充電器の設置は比較的容易ですが、日本の都市部に多いマンションや集合住宅では、駐車場への充電設備導入が依然として高いハードルとなっています。

 新型「Cクラス」はWLTPモードで762kmという航続距離を誇るため、日常使いでは毎日充電する必要はないかもしれませんが、「自宅で充電ができない」という心理的不安は、BEV移行への大きな足かせとなります。

 購入を検討する場合、近隣の急速充電スタンドの有無や、自身のライフスタイルとのすり合わせが必須となります。

 次に気になるのが、“39.1インチスクリーンの操作感”の変化です。

 これまで物理スイッチでの直感的な操作に慣れ親しんできたユーザーにとって、ダッシュボード全面がタッチスクリーン化されることには戸惑いがあるはずです。

“MB.OS”とAIアシスタントによる音声操作が充実しているとはいえ、エアコンの温度調整やオーディオ操作など、これまでブラインドタッチできていた操作がデジタルに置き換わる点は、慣れが必要となるでしょう。

メルセデス・ベンツ新型「Cクラス」
メルセデス・ベンツ新型「Cクラス」

 そして、“長距離ドライブ”に対する心構えの変化です。

 エンジン車であれば、燃料が減れば数分で給油が完了しますが、BEVの場合、ロングドライブに出かける際には事前の充電計画がある程度必要となります。800Vの超急速充電時は10分間で325km分の電力をチャージ可能とはいえ、日本国内では同規格に対応した充電器はまだ限られており、さらに、お盆や年末年始といったハイシーズンには、各地の急速充電器で順番待ちが発生するリスクも考慮しなければなりません。

 長距離移動の際には、休憩と充電のタイミングを合わせるなど、BEVならではの使い方が求められます。

* * *

 圧倒的な航続距離と極上のデジタル体験を手に入れたBEVとして、新時代を切り拓こうとしているメルセデス・ベンツ新型「Cクラス」。

 上記のように“現実的なハードル”は存在しますが、それらをクリア、あるいは許容できる環境にあるオーナーにとっては、エンジン車では決して味わえない静粛性や未来感を享受できる刺激的な選択肢であることは間違いありません。

 日本市場への導入と詳細なスペックが発表された際にどのような評価を獲得するのか、今から楽しみな1台です。

Gallery 【画像】超カッコいい! これが新時代のメルセデス・ベンツ「Cクラス」です(30枚以上)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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