フェラーリ初のBEV 新型「ルーチェ」に賛否両論 “初代iMac”を手がけたクリエイティブ集団がデザインした“らしくない”スタイリングに隠された“ヒミツ”とは
「本体部分にカバーをかける」という発想
カバーがかかった状態のルーチェは、とてもシンプルで普通の乗用車に似ているように思えますが、もしもこのカバーを取り外すと、前述のとおりボディ前端からフロントウィンドウの上端までが一直線につながったウェッジシェイプとなっているのです。

私はプレゼンテーションの会場で、このふたつを分離させた模型を見ましたが、カバーを外した本体部分は、前衛的なウェッジシェイプかつキャブフォワードのスタイリングで、「ランボルギーニが4ドア・クーペを作ったらこんなデザインになるのではないか?」と思わせるほど個性的でした。
そんなユニークなプロポーションを、敢えてカバーをかけることで「普通の乗用車」っぽい形を作り上げているのです。面白いと思いませんか?
この「本体部分にカバーをかける」発想はボディのリアエンドにも応用されていて、テールライトが設けられた本体部分をカバーが四方から包み込んでいるような造形とされています。
実は、ここでもカバーは空力的な役割を担っていて、本体部分とのすき間に設けられたバッテリー冷却用ラジエターから冷却気が流れ出る構造となっているのです。
インテリア・デザインにもLoveFromらしさは息づいています。
なによりも、四角いのに角を丸めたディスプレイの形状がアップルっぽいですよね。全体的なデザインも、シンプルなのにユニークで、心を奪われます。この辺はiPadやiPhoneで用いられてきた手法そのものといって間違いありません。
いっぽうでステアリング上やセンターディスプレイ上にはロータリースイッチやトグルスイッチといった物理スイッチを敢えて残し、運転中も視線を落とすことなく操作できるブラインドタッチを可能にしています。
さらには、スピードメーターや時計はディスプレイ上に表示された“CG”ではなく、実際の針を備えたアナログメーターとされています。こうした、デザイン性と機能性の両立もまたLoveFromらしさといって構わないような気がします。
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