フェラーリ・モータースポーツの重鎮に捧げた「特別なF40」を発見 ミケロットが手がけた“ノンキャタ・ノンアジャスト”仕様の価値は
価格高騰中のF40のなかでも希少な1台
2026年7月に英国エプソムで開催されるRMサザビーズのオークションに、フェラーリ史の中でも極めて特別な来歴を持つ1990年式「F40」ジャン・サージュ by ミケロットが出品される予定です。
どんなクルマなのでしょうか。
この車両は、単なるF40ではなく、フェラーリのモータースポーツ活動と深い関わりを持った人物のために製作されたワンオフに近い存在として知られています。
F40は1987年にフェラーリ創立40周年を記念して登場したモデルであり、創業者であるエンツォ・フェラーリが生前最後に承認した市販車として知られています。
カーボンファイバーやケブラーを積極的に採用した軽量ボディに、2.9リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載。最高出力478馬力を発揮し、最高速度324km/hを記録した当時世界最速のロードカーでした。快適装備を徹底的に削ぎ落としたその性格は、まさに「公道を走るレーシングカー」と呼ぶにふさわしいものでした。

今回出品された車両を特別な存在にしているのは、「ミケロット」の名です。
イタリアのミケロット・アウトモビリは長年にわたりフェラーリのレースカー開発を担当してきた名門コンストラクターであり、F40 LMやF40コンペティツィオーネなど数々の競技仕様車を製作してきました。
そのミケロットが手掛けたF40は世界的にも非常に希少であり、コレクターズアイテムとして高い評価を受けています。
この個体は、フランスの著名なフェラーリ・インポーターでありレーシングチームオーナーでもあったジャン・サージュ氏のために製作された特別な一台です。ジャン・サージュ率いるチームは世界スポーツカー選手権やル・マン24時間レースでフェラーリを走らせたことで知られ、1980年代から1990年代にかけてフェラーリのモータースポーツ活動を支えた重要人物の一人でした。
車両は通常のロードカー仕様のF40をベースとしながら、ミケロットによる専用の改良が施されています。
詳細な仕様は公開されていないものの、外観やメカニズムには競技車両開発で培われたノウハウが投入されており、市販F40とは異なる特別な存在感を放っています。フェラーリのレース活動と密接な関係を持つ人物のために製作されたことからも、その歴史的価値は非常に高いといえるでしょう。
近年、F40の市場価値は大きく上昇しています。特に初期型の「ノンキャタライザー・ノンアジャスト」仕様や著名人所有車、そしてミケロット関連車両は世界中のコレクターから熱い視線を集めています。
実際に近年のRMサザビーズでは低走行車や著名オーナー車が300万ドルを超える価格で取引されており、ミケロット製作のF40 LMになると1000万ドルを超える落札例も記録されています。
フェラーリF40はもともと自動車史に残る伝説的スーパーカーですが、この「ジャン・サージュ by ミケロット」はその中でもさらに特別な位置付けにある一台です。フェラーリのロードカー開発、モータースポーツ活動、そしてミケロットのレーシングテクノロジーが交差する希少な個体として、今回のオークションでも大きな注目を集めることになりそうです。
このモデルの落札予想価格は270万ポンドから320々ポンド(1英国ポンド=214円換算で、日本円で約5億7740万円から6億8430万円)とされています。
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