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400cc級の“モタード”カテゴリーで日欧のライバル対決が勃発!? スズキ「DR-Z4SM」とKTM「390SMC R」乗り比べての印象は?

ライディングポジションや乗り味にも違いがある

 実際にまたがってみると、2車種のライディングポジションの違いを感じられます。

 シート形状はどちらも前後に長いフラット形状で、着座位置の前後調整がしやすい構造ですが、「DR-Z4SM」の方がより前側に座ることができます。「390SMC R」はタンクの存在感がやや大きい印象でした。

 シート高は「DR-Z4SM」が890mmに対して「390SMC R」が860mm。30mmの違いですが、足つき性は「390SMC R」の方が安心感がありました。

 エンジンパワーについては、スペックほどの違いは感じられませんでした。いずれもパワフルな単気筒エンジンを搭載していますが、ともに電子制御スロットルを採用していることもあり、発進時や低回転域の加速はスムーズ。それでいて、高回転まで気持ちよく回ります。あえていうなら、「390SMC R」の方が高回転域でのパワー感がやや強く感じました。

「DR-Z4SM」の電子制御スロットルは、右手で操作するスロットルコーンの部分からワイヤーを介してセンサーにつながる凝った構造。「なぜこんな面倒な構造にしたのだろう?」と思っていましたが、操作フィールはアナログ感があり、確かにこちらの方が格上に感じました。

 ハンドリングはどちらも軽快で、“モタード”らしくタイトなターンも得意。街中や狭いワインディングなどではハンドリングのよさが光ります。いずれも154kg(「390SMC R」は燃料を除いた数値)と軽量な車体に、よく動くサスペンションがこの乗り味につながっています。

KTM「390SMC R」
KTM「390SMC R」

 いずれも“モタード”らしいハンドリングがつくり込まれており、タイヤのグリップを活かして体を内側に入れるリーンインっぽい走りでもよく曲がる特性。タイトな峠道などでは、大型のスポーツバイクを追い回せるような速さを発揮します。

 2台を比較すると、「DR-Z4SM」の方がオフロード車に近い乗車姿勢と乗り味です。特にすべりやすい路面ではより前方に着座できるため、前輪に荷重をかけやすく、トラクションコントロールもすべりながらも車体を前に進める「Gモード」を備える点が有利だと感じます。オフロードバイク経験が豊かなライダーや、未舗装路も走りたいと考えているなら、こちらを選びたくなりそうです。

 一方、オンロードバイクに乗り慣れたライダーは、「390SMC R」の方が馴染みやすいと感じることでしょう。サスペンションは減衰が効いていてストロークも長すぎないため、前後のピッチングが抑えられています。また、シート形状もお尻が痛くなりにくい印象で、少し長めのツーリングに出かけるなら、こちらの方が向いているといえます。

 よく似たスペックを持つ2台の“モタード”ですが、生まれ持った素性や乗り味には明確な違いがありました。価格やスペックだけでなく、ライダーの特性や使い方に合わせて選ぶべき2台だと感じました。

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