連日“満席”の争奪戦!? 「新幹線のほぼ半額」なのに大阪・名古屋の間を最高に、ゆったり移動できる、コスパ最強の“ファーストクラス”とは
新幹線のグリーン車超えの「レギュラー」と、極上の「プレミアム」
とはいえ、特急「ひのとり」が絶大な人気を誇る本当の理由は、単なる経済性だけではありません。
最大の魅力は、その価格設定からは想像もつかないほどの「ひとクラス上の圧倒的な快適性」にあります。

深い艶を帯びたメタリックレッドの流麗な車体は、6両または8両編成で運行されています。その大半を占めるのが「レギュラー車両」と呼ばれるクラスですが、名前に騙されてはいけません。
標準軌ならではの広々とした車体に横4席が並ぶレイアウトを採用し、前後のシートピッチ(座席間隔)はゆとりの116cmを確保。さらに特筆すべきは、全席に「バックシェル」が採用されている点です。
後ろの乗客に気兼ねすることなく、いつでもフルにシートを倒せるストレスフリーな設計は、長時間の移動において絶大な威力を発揮します。
足置きや電源コンセントも完備されており、その居住性は「新幹線のグリーン車に匹敵する」と評価されるほどです。
もし大阪〜名古屋間で新幹線のグリーン車を利用すれば、運賃と料金の総額は8950円にのぼります。「移動時間そのものを、ゆったりと優雅に楽しむ」という視点で考えれば、4000円近くも安いレギュラー車両をあえて指名買いする人が後を絶たないのもうなずけます。
そして、ただでさえ快適なこの空間を、さらに極限まで高めた特別席も用意されています。それが、編成の最前部と最後尾に連結された「プレミアム車両」です。
こちらは横3席の贅沢なレイアウトで、シートピッチはさらに広い130cm。体を優しく包み込む本革シートには、電動リクライニングや電動レッグレストはもちろん、寒い季節に嬉しいシートヒーターまで完備されています。
その至れり尽くせりの設備は、まさに“地上のファーストクラス”と呼ぶにふさわしい空間です。
驚くべきは、これほど豪華絢爛な設備でありながら、レギュラー車両との差額がたったの「700円」(大阪難波〜近鉄名古屋間)に抑えられていることでしょう。
当然ながらこのプレミアム車両のチケットは争奪戦となっており、とくに土日の午前中に大阪難波・近鉄名古屋を出発する便は、直前ではまず満席で手に入りません。
もし「ひのとり」のプレミアム車両で優雅な列車旅を満喫したいのであれば、かなり前もって綿密に計画を立てて予約を取るか、比較的空いているお昼どきや平日の便を狙うのが、賢明なアプローチと言えそうです。

※ ※ ※
さらに見逃せないトピックとして、近鉄はこの「ひのとり」を使用した団体専用の夜行列車「ミッドナイトひのとり」を運行します。
直近では2026年7月19日と8月15日(※以降も9月〜11月に開催予定)に設定され、大阪難波〜近鉄名古屋間を深夜帯に結びます。途中の名張駅では約4時間の停車時間が設けられ(乗降は不可)、名物の「伊賀牛しぐれ煮弁当」が配られるほか、参加記念として特製アイマスクもプレゼントされるなど、夜の列車旅ならではの特別な演出が用意されています。
料金は、名古屋発着のプレミアムシートで大人9900円、レギュラーシート(1名2席利用)で8000円など、発着駅や座席条件により異なります。
昼間とはまったく違う静寂のなか、極上のシートに身を委ねて夜の帳を駆け抜ける。そんな一味違う非日常の列車旅を体験してみたい人は、ぜひ早めにインターネットや近鉄旅の予約センターをチェックしてみてはいかがでしょうか。
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