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ETC2.0はなぜ普及しない!? 割高な車載器を購入して得られるメリットとは

 それだけではない。ETC2.0には料金的なメリットもある。関東圏にある圏央道では、ETC2.0で決済すると、クレジットカード会社から請求される段階で割り引かれるのだ。圏央道をよく利用する人なら、ETC2.0は間違いなくお得になるといっていいだろう。

 また、指定の道の駅を利用する場合は、再び高速道路に戻ってもターミナルチャージが徴収されないことも見逃せない。

  • ETC2.0車載器を搭載していれば、指定の道の駅を利用する場合、再び高速道路に戻ってもターミナルチャージが徴収されない

 高速道路料金は、利用距離に応じた料金以外に、料金所を通過するたびに1回あたり150円のターミナルチャージが加算されているが、このサービスを利用することで、これが加算されずに済むというわけだ。

 もちろん、その途中で高速道路外の料金の安いガソリンスタンドや、道の駅以外のお店に立ち寄っても構わない。全国の高速道路には25km以上SA/PAがない区間が100か所ほどあり、このサービスはそうした区間を走行する際にも役立つだろう。

* * *

 直接ETC2.0とは関係ないが、ETCには「2022年問題」がある。

 これは電波法の改正により、2022年12月1日以降一部のETC車載器が使用できなくなることを指す。

 ETCのような無線設備には、混信を防ぐために、必要周波数帯の周辺部に不要電波が発射されている(スプリアスと呼ばれる)が、この規格が改正されたことで、ETC車載機も対応しなければいけなくなった。

 ただ、日本では2005年12月1日から新たな許容値が適用されており、それに対応していないETCは、2007年ごろまで販売されていた機種のみ。その意味で、2010年以降に販売されたETC2.0は、安心して使えることになるわけだ。

 それとETCには「2030年問題」もある。それは不正利用を目的に、セキュリティ規格を変更するという話だ。

 国土交通省などは「具体的な規格変更時期は現時点では未定だが、遅くとも2030年頃には変更する予定」との発表をおこなっている。まだ間があるとはいえ、これは相当数のETCが該当するものとみられ、これによっていま使用しているETC機器が使えなくなるとなれば、社会的にも大きな問題となるだろう。

 ただ、これもETC2.0はほぼ対応済み。カード挿入口に「●●●」という3つの印があるはずだ(初期のDSRC車載機除く)。

  • カード挿入口に「●●●」という3つの印があるETC2.0車載器

 こうした状況からして、ETC2.0を選ぶメリットは十分にあるということがわかるだろう。

 とはいえ、使用中のETCを、ETC2.0に取り替える必要まではないだろう。あくまでクルマを入れ替えるとか、ETCを新たに装着する機会があるのであれば、筆者はETC2.0をお勧めする、ということだ。

 カーナビを装着し、遠くまでドライブする機会があるなら、交通情報が連携できるETC2.0を選ぶべきだと考える。ただ、近所しか走らず、高速道路はまれにしか利用しないならば、現在装着しているETCのままでもいいかもしれない。そうした利用状況を踏まえた上で、どちらが最適なのかを考えて選んでほしいと思う。

Gallery ETC2.0のメリットとは? 画像でチェック!(16枚)
会田肇
会田肇
モータージャーナリスト
1956年、茨城県生まれ。大学卒業後、自動車雑誌の編集部を経てフリーランスに転身。カーナビやカーAV分野を中心に取材・執筆活動をスタートし、現在はインフォテインメントシステム、ADAS(先進運転支援システム)、ITS(高度道路交通システム)など幅広いモビリティ分野を取材対象としている。また、趣味である旅行好きが高じてエアライン関連の取材・執筆も行う。日本自動車ジャーナリスト協会会員。

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