独自の泉質や文化に浸れるって最高! 数百年前から評価は変わらない 江戸時代の温泉番付でも“最高位”を得ていた歴史と実力のある「温泉地」3選
深い歴史と豊かな成分に裏打ちされた、心身を潤す3つの名湯
日本全国には、四季折々の風情とともに愉しめる温泉地が点在しており、それぞれの地域で独自の文化を育んできました。
なかでも数百年の歴史を有する温泉地は、その土地の風土に根ざした物語を持ち、訪れる者に静かな時間を提供します。
今回は、江戸時代に作られた温泉番付において、高い評価を受けていた特徴ある3つの温泉地を取り上げます。
●神奈川県「湯河原温泉」
まず紹介するのは、神奈川県足柄下郡湯河原町に位置する「湯河原温泉」です。
湯河原温泉は、江戸時代の温泉番付において「東の小結」といった上位の三役にランクされ、古くから万病に効く湯として重宝されていました。

歴史はさらに古く、奈良時代に編纂された万葉集の中で、東日本の温泉としては唯一、短歌に詠まれていることでも知られています。
中世には武士や村人の湯治場として機能し、けがや傷の治りが早いことから当時は「こごめの湯」や「小梅の湯」と呼ばれていました。
湯河原温泉には100本以上の源泉が存在し、そのすべてが療養泉に指定されており、大きく分けて塩化物泉、単純温泉、硫酸塩泉の3種類に分類されます。
最も多くを占める泉質は「ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉」であり、塩分による高い保温効果と、石膏成分による鎮静効果を併せ持っています。
石膏成分は打ち身や傷への作用だけでなく、肌をなめらかにする美肌効果も期待できる特性を持っています。
また、pH8.5以上のアルカリ性単純温泉も存在し、古い角質を落とす石けんのような効果により肌がつるつるする感覚を得られます。
近代には国木田独歩や夏目漱石といった多くの文豪が保養のために滞在し、作品の舞台としても描かれました。
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