最新技術満載!メルセデスの旗艦モデル 新型「Sクラス」に乗ってわかった驚くべき進化とは
「最善か無か」の哲学が詰まっているメルセデスのフラッグシップ
メルセデス・ベンツ新型「Sクラス」に試乗するということは、世界を代表する高級セダンの最新モデルに乗るということだ。
「最善か無か」を哲学としてクルマづくりをするメルセデス・ベンツのフラッグシップになるのか。どこまで進化したのか。その興味は尽きない。
歩いてクルマに近づくと、ドアハンドルがポップアップする。バーハンドルを握って引くと剛性の高いガチッという手応えを感じてからドアが開く。開くまでの手応えはこれまでのバー型ドアハンドルよりも少し重く感じる。乗り手を安心させるしっかり感は細部にまで抜け目がない。
シートは新しいデザインになって、クッションの先端部が緩やかなカーブを描き、ソフトタッチのサイドサポートになっている。接触部分の表面はソフトだがその下の芯の部分はしっかりしているし、シートフレームやシートレールの剛性は高いので、身体のサポートが良いのは昔から変わらない。
シート調整はドアの内張りにあるシート形状をしたスイッチだが、これが大きく変化した。形状はこれまでと同じだがスイッチ自体は動かず、静電式になった。指の接触によってシートを動かす方式だ。一瞬遅れて反応する感じで微調整が難しいが、オーナーになってメモリーしてしまえば問題ないだろう。
エンジンスタートボタンを押すと、遠いところで軽い音がしてエンジンがかかる。とても静かなエンジン音だが、今回の試乗車はメルセデス・ベンツ「S400d」である。つまり3リッター直列6気筒のディーゼルターボエンジンだ。エンジン自体からディーゼルっぽい音は聞こえないし、音質そのものがまろやかで耳障りな音がまったくしないのが良い。
室内が静かなのは剛性の高いボディに防音材がたっぷり使われているだけでなく、窓ガラスが全面防音材をサンドイッチにした合わせガラスになっているからだ。このガラスは破ろうとしても割れないから、高級車として防犯上も最高レベルになった。
走り始めてすぐに意外なほどのソフトさを感じた。タイヤの当たりもソフトだし、サスペンションも緩い感じでよく動くからだ。スピードが上がって来てもソフトなフィールは変わらない。
ここでふと思い出したのが、1989年に登場したトヨタ初代「セルシオ」(レクサスLS)の乗り味だ。乗り心地はあくまでもソフトでどこまでも静かな室内を追求した日本の高級車は、その後世界中の高級車に影響を与えた。
新しいSクラスに乗って、セルシオを思い出すほどソフトな感触になったのだ。ソフトではあるけれど、フワフワした頼りない揺れが残るわけではない。ハイスピードでも安定感が損なわれるようなソフト感ではない。
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