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最高時速453.91キロは世界最速オープンカー 最後の“W16エンジン”搭載のブガッティ「ミストラル」が驚愕の高値で落札 13億円超えは高いのか、それとも…

最後のW16エンジンは1578馬力! 99台限定の最速スーパーカー

 2026年8月に米国カリフォルニア州モントレーで開催されたRMサザビーズ主催のオークションで、2025年式ブガッティ「ミストラル」が831万ドル、日本円にして約12億円という驚異的な価格で落札されました。

 破格とも言える落札価格ですが、このミストラルは単に高性能で希少なスーパーカーというだけではありません。ブガッティの歴史、そして自動車史におけるひとつの時代の終わりを象徴する、極めて特別なモデルなのです。

 最大の理由は、ミストラルが伝説的な8リッターW16クワッドターボエンジンを搭載する最後の公道用ブガッティであることです。

 2005年に登場した「ヴェイロン」によって、自動車の常識を大きく塗り替えたW16エンジン。その後、「シロン」へと進化を続け、約20年にわたってブガッティの象徴であり続けました。

 その集大成となるのがミストラルです。

 搭載される8リッターW16エンジンは、1578馬力を発生。2023年には最高速度453.91km/hを記録し、世界最速のオープントップ量産車という称号も獲得しています。

 しかもミストラルは、単純に既存モデルの屋根を取り払ったコンバーチブルではありません。最初からロードスターとして設計され、乗員の後方にはW16エンジンへ空気を導く特徴的なエアインテークを配置。オープンエアの環境で、16気筒エンジンの存在をより直接的に体験できるモデルとして作られました。

 生産台数は世界でわずか99台。発表時にはすべての生産枠が埋まっていたとされます。つまり希少性だけを見ても、一般的なハイパーカーとは明確に異なる存在です。

日本円でおよそ13億2800万円で落札された2025年式ブガッティ「ミストラル」Darin Schnabel(c)2026 Courtesy of RM Sotheby's
日本円でおよそ13億2800万円で落札された2025年式ブガッティ「ミストラル」Darin Schnabel(c)2026 Courtesy of RM Sotheby's

 今回落札された個体は、イタリアンレッドとノクターンのボディカラーに、イタリアンレッドとベルーガブラックのレザーインテリアを組み合わせた仕様。約32万5000ドル相当のメーカーオプションや特別仕上げが施され、カタログ作成時の走行距離はわずか321マイルでした。ワンオーナー車であることも、高い評価につながったと考えられます。

 では、831万ドルという価格は高いのでしょうか、それとも安いのでしょうか。

 絶対的な金額だけを見れば、間違いなく高額です。しかし、最後のW16搭載公道モデルであり、世界99台限定、さらに世界最速のオープントップ量産車という歴史的な意味を考えれば、単純に中古車の価格として比較することはできません。

 重要なのは、これから先、新しいW16搭載ブガッティが誕生することはないという点です。時間が経過するほど、「最後のW16」というミストラルの価値はより明確になっていく可能性があります。

 落札価格は驚異的になりましたが、コレクターが購入したのは単なる高性能車ではなく、ヴェイロンから始まったブガッティW16時代の最終章そのものだったともいえます。

 そう考えると、その歴史的価値を考えればむしろ妥当、あるいは将来的には「安かった」と評価される可能性すらありそうです。

Gallery 【画像】世界最速のスーパーカー! ブガッティ「ミストラル」を写真で見る(18枚)(18枚)
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