自転車ヘルメットの「着用努力義務化」から3年… 罰則はあるの? いまの現状は? 着用の有無で致死率は2倍以上に!?
死亡事故の6割超が頭部に致命傷、着用の有無で致死率2倍以上の差
努力義務にとどまるヘルメット着用ですが、その重要性を裏付けるデータが存在します。
令和3年から令和7年までの東京都内における自転車乗用中の死者について、損傷部位を調べたところ、約63.5パーセントが頭部に致命傷を負っていたことが明らかになっています。
自転車事故における死因のおよそ3分の2が頭部への損傷によるものであり、この数字は自転車事故における頭部保護の重要性を示していると言えそうです。
くわえて、ヘルメットを着用している場合と着用していない場合を比較すると、着用していない場合の致死率は約2.3倍高くなるというデータもあります。
これらの数字が示す通り、ヘルメットの有無が事故の結果を大きく左右する要因になっていることは間違いありません。

ただ、着用すればどのようなヘルメットでも良いというわけではないようです。
交通の方法に関する教則では、乗車用ヘルメットについて、努めてSGマークなどの安全性を示すマークのついたものを使用し、あごひもを確実に締めるなど正しく着用することが求められています。
安全性を示すマークとしては、一般財団法人製品安全協会が認証する「SGマーク」や、日本自転車競技連盟が定める「JCF公認マーク」「JCF推奨マーク」、日本工業規格の「JISマーク」などが挙げられます。
海外規格では、欧州標準化委員会が定めるEN1078に基づく「CEマーク」や、アメリカ合衆国消費者製品安全委員会による「CPSCマーク」、ドイツの「GSマーク」なども安全性を示す指標として認識されています。
逆に言えば、こうしたマークのないヘルメットは、衝撃吸収性能などの基準を満たしていない可能性があるということです。
ヘルメットはメーカーによって種類や色、型、サイズがさまざまに用意されているため、購入時には販売店で実際に手に取って自分に合ったものを選ぶことが望ましいと考えられます。
そういう意味では、単に頭にかぶるだけでなく、安全性が担保された製品を選び、正しく装着することまでが着用義務の実質的な中身に含まれていると言えそうです。
※ ※ ※
警視庁は、自転車ヘルメットの着用を啓発する動画「ヘルメットに救われた命」を公開しています。
被害者側の思いを伝えることで着用者を増やしたいという狙いがあるようです。
罰則のない努力義務であるからこそ、一人ひとりが数字の意味を理解し、自発的に着用を選択していく姿勢が求められているのかもしれません。
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