名車「A310」が電動スポーツカーとして復活!? 往年のフレンチスポーツを再解釈したアルピーヌ新型「A310ヴィジョン」世界初公開
新プラットフォーム「APP」の可能性を示すデザインスタディ
1970年代に登場したフランスのスポーツカーが、半世紀の時を経て未来的な姿によみがえりました。
アルピーヌは2026年10月12日、パリ・モーターショーでコンセプトモデル「A310 VISION(A310ヴィジョン)」を世界初公開しました。
往年の名車「A310」のデザインを現代的に再解釈したモデルで、電動スポーツカーの新たな可能性を示すコンセプトです。
アルピーヌは1955年、ジャン・レデレによって創設されたフランスのスポーツカーブランドです。軽量な車体と優れた走行性能を武器に、ラリーや耐久レースで活躍。なかでも「A110」は、1973年に世界ラリー選手権の初代マニュファクチャラーズタイトルを獲得したことで知られています。
そのA110の後継モデルとして1971年に登場したのが、初代A310です。
A110のコンパクトなベルリネットとは異なり、より快適性を重視したスポーツカーとして開発されました。
低く構えたボディに、フロントの横一列に並ぶ複数のヘッドライトを組み合わせたスタイルが特徴です。当初は1.6リッター直列4気筒エンジンを搭載し、1976年には2.7リッターV型6気筒エンジンを積むモデルが登場。より力強い走りを実現し、フランスを代表するスポーツカーとして存在感を高めました。1985年まで生産され、累計生産台数は約1万1600台に達しています。
今回発表されたA310ヴィジョンは、そんなA310の精神を現代に引き継ぐデザインスタディです。

全長4550mm、全高1180mm、リアの最大車幅2030mmという、低く幅広いプロポーションが目を引きます。アルミニウムを思わせるボディカラーに、ブラックの下部パーツを組み合わせ、半透明のキャビンを採用。オリジナルの幾何学的な造形を引き継ぎながら、未来的なスーパーカーのような存在感を放っています。
フロントには、起動時に姿を現すような演出を取り入れたヘッドライトを配置。ボンネットには空力性能を意識したSダクトを設け、リアには空力効果を考慮したブレード状のテールランプと分割式リアウイングを採用しています。
注目したいのは、このコンセプトが新開発の「Alpine Performance Platform(APP)」を活用している点です。
将来の高性能スポーツカーを想定したプラットフォームで、電動化を見据えながら、アルピーヌらしいスタイリングやパッケージングの自由度を探っています。ただし、A310ヴィジョン自体のモーター出力やバッテリー容量、航続距離などは公表されていません。また、現時点で市販化が決まっているわけでもありません。
それでも期待したくなるのは、アルピーヌが2017年に現代版A110を復活させ、往年の名車の名前と走りの哲学を現代に受け継いできた実績があるからです。今回のA310ヴィジョンも、過去の名車を単に懐かしむのではなく、ブランドの未来を考えるための提案といえます。
この大胆なデザインが将来の市販車へとつながるのか。A110に続く新たなアルピーヌのスポーツカーとして、今後の展開に期待したいところです。
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