サステナビリティも強く意識 「グッドイヤー」がWECにレースタイヤを供給する意義とは?
1スペックのみの供給
レースタイヤも同様の考え方で作られているといいます。

通常のレースタイヤは、ドライタイヤにも「ソフト」や「ハード」といった種類があり、路面温度に応じて使い分けますが、グッドイヤーがLMGT3車両に供給しているタイヤは年間を通じて1スペックのみ。WECシリーズで最も路面温度が低く15度前後になる富士スピードウェイでも、50度を超えるような中東でも同じタイヤを使います。
それは一般的にレースタイヤとしては常識外れであり、極めて高い技術が要求されます。レースタイヤと市販タイヤの考え方の根底には共通点があり、もちろんレースで培った技術が市販タイヤにももたらされるということです。
サステナビリティの視点をレースタイヤにも
レースにおいて、タイヤの種類を減らす理由はサステナビリティ(持続可能性)にあります。
数スペックに及ぶタイヤを用意すれば、1回のレースのために用意するタイヤ本数や製造本数も増えます。すると、使わずに廃棄される数や輸送時に排出する二酸化炭素が増えることにつながるのです。
しかし、それはタイヤ業界が目指すサステナビリティの考え方に反します。そこで、幅広い環境でパフォーマンスを発揮するレーシングタイヤを作り、レースタイヤの将来を見据えているというわけです。

実は、そんなレースタイヤにおけるサステナ活動の注目ポイントはもう1つあります。
それは再生可能素材の利用率。グッドイヤーが2026年シーズンのWECに供給しているタイヤのサステナ素材使用率はなんと33%と、1/3がバイオベース素材やリサイクル素材なのです。
しかも、2027年シーズンからはその比率が66%まで拡大されるというから驚くしかありません。その最新技術も、市販タイヤ開発に生かされるのです。
レーシングタイヤの世界は、「単に速く走るためのタイヤ」だけではありません。レースという究極の舞台を戦いながら、将来の市販タイヤに生かす技術を磨く場所なのです。
なおグッドイヤーは、LMGT3クラスの公式タイヤサプライヤーを2032年まで継続することが決まっています。
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