70年代に登場したクラシックなヤマハ“2ストロークミニツイン”を米国オークションで発見 走行わずか1100キロ 51年前の「RD125」の価値とは
美しき曲線美を残す最後のRD125
2026年9月、アメリカのオンラインオークションサイト「Bring a Trailer」にて、1975年式のヤマハ「RD125」が出品されました。
RD125は、空冷2ストローク・2気筒「RD125」シリーズの中で、優雅な曲線美を残した前期型の最終完成形にあたるモデルです。
翌1976年には角型タンクのカフェスタイルへ激変するため、初代から続く流麗なクラシックスタイルの熟成極まった姿といえます。
登場した当時は、業界全体が環境規制を見据えてマイルドな特性へと舵を切り始める過渡期でした。
そのため、翌年型から中低速重視へ変更される直前のこの1975年型は、シリーズ最後の「9500rpmで最高出力を絞り出す超高回転型」であり、弾けるような加速を見せる尖った存在でした。
しかし現代の旧車市場においては、市販レーサー「TA125」の血統を感じる熱い走りと、70年代特有の美しいメッキパーツや丸みのある外観を併せ持つ、希少な「スモール・ツイン2スト」として非常に高い価値を持っています。

今回出品された個体は、アメリカ・ワイオミング州で現オーナーに引き取られるまで、長年倉庫に保管されていたモデルで、その後サウスダコタ州に移されました。
外観デザインについては、マルーンの車体色をベースに、ゴールドとホワイトのグラフィックを組み合わせたカラーリングが採用されています。
車体にはクローム仕上げのフェンダーやミラーを装備。ブラックのツーアップシートにはパッセンジャー用のグラップストラップが備わるほか、リアグラブハンドルや折りたたみ式のパッセンジャーフットペグも装着されています。
足まわりには、クローム仕上げの18インチワイヤースポークホイールを採用。ブレーキは前後ともにドラム式で、サスペンションはフロントにテレスコピックフォーク、リアにプリロード調整式のデュアルショックを備えています。
なお、装着されているヨコハマ製タイヤは古いものですが、交換用タイヤ1セットも車両に付属しています。
計器類には、時速100マイル(約160km/h)まで刻まれた日本精機製のスピードメーターを配置。走行距離を示す5桁のオドメーターは約700マイル(約1120km)を示しており、そのうち約10マイル(約16km)が現在の所有者によって走行されました。
搭載されるエンジンは、排気量124ccの2ストローク並列2気筒です。オートルーブ式のオイル供給システムやキックスターターを備え、5速トランスミッションを介して後輪を駆動します。
また、左右2本出しのクローム仕上げデュアルエキゾーストシステムも装備され、小排気量ながら往年の2ストロークスポーツらしいスタイルに仕上げられています。

現在の所有者のもとでは2026年に再稼働に向けた整備が実施されました。
具体的には、ツインキャブレターの分解・清掃・再組み立てに加え、同調やセッティングを実施。さらに、燃料コックのオーバーホールやバッテリー、バッテリーストラップ、燃料ライン、燃料フィルターの交換も行われています。
出品者によると、車両はオリジナルの未修復状態で、エンジンとフレームの番号も一致しているといいます。車両にはツールキットや交換用タイヤなども付属して出品されました。
なお、今回のオークションでは11件の入札を集め、最終的に4300ドル(約68万円)で落札されました。
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