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57年前の「美しすぎるマセラティ」を発見 4人乗りで実用性も兼ね備えたイタリアンGTクーペ「インディ」とは

 1960年代末から1970年代にかけて、イタリアのスポーツカーには、速さだけでなく長距離を快適に走るためのグランドツアラー(GT)としての魅力も求められていました。

 そんな時代に登場したのが、マセラティ「インディ」です。

 1968年のトリノ・モーターショーでプロトタイプが披露され、1969年のジュネーブ・モーターショーで市販モデルが登場しました。

 車名の「インディ」は、マセラティが1939年と1940年にインディアナポリス500で連続優勝を果たしたことに由来します。レーシングカーの血統を受け継ぎながら、4人が乗れる居住性と長距離移動に適した快適性を備えたモデルでした。

オークションに出品予定の1969年式マセラティ「インディ」(c)2026 BROAD ARROW Auctions
オークションに出品予定の1969年式マセラティ「インディ」(c)2026 BROAD ARROW Auctions

 デザインを手がけたのは、カロッツェリア・ヴィニャーレです。

 低く構えたノーズから流れるように続くルーフライン、伸びやかなボディサイド、そしてファストバック形状のリアエンドが特徴。スポーティなシルエットでありながら、後席にも乗員を受け入れ、リアには荷物を積むスペースも確保しています。

 美しいクーペでありながら、旅の道具としても成立するパッケージングがインディの魅力でした。

 今回登場するのは、1969年製の「インディ4200」です。

 フロントに搭載するのは、排気量4.2リッターのV型8気筒DOHCエンジン。4基のウェーバー製キャブレターを組み合わせ、最高出力は260馬力を発生します。

 トランスミッションはZF製の5速MTで、4輪ディスクブレーキや独立懸架式フロントサスペンションも採用。大排気量エンジンの力強さと、当時のマセラティらしい優雅な走りを楽しめる1台です。

 この個体は1969年10月にモデナで完成し、1970年5月にトリノのディーラーへ出荷された記録が残っています。当初のボディカラーはラメ色の「ラーメ」、インテリアは白でした。その後、1976年にスイスで初登録され、以来、同国で所有されてきました。

 現在のボディカラーは淡いブルーの「チェレステ・キアーロ」。ブルーのレザーインテリアとの組み合わせも、イタリア車らしい上品な雰囲気を醸し出しています。走行距離は約5万1000kmです。

 整備履歴も注目に値します。2019年にはマセラティ正規ディーラーで約1万3480スイスフランをかけて整備を実施。さらに2023年以降も専門工場で点火系やブレーキ、4基のキャブレターなどに手が加えられ、2026年2月にはスイスの車検とクラシックカー認定検査を不具合なしで通過しています。オリジナルのエンジンを維持しながら、走行に向けた整備が重ねられている点は見逃せません。

オークションに出品予定の1969年式マセラティ「インディ」(c)2026 BROAD ARROW Auctions
オークションに出品予定の1969年式マセラティ「インディ」(c)2026 BROAD ARROW Auctions

 優雅なスタイリングとV8エンジン、そして4人乗りの実用性を備えたマセラティ・インディ4200。スーパーカーとはまた違った、1960年代末のイタリアンGTの魅力を味わえるクラシックカーです。

 この個体は2026年11月7日にスイス・チューリッヒで開催されるブロードアロー主催のオークションに出品予定です。予想落札価格は5万〜7万スイスフラン(約950万〜1330万円)となっています。

Gallery 【画像】いま見ると超カッコいいね! マセラティ「インディ」をチェック(23枚)

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