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「ベントレーとハイブリッドは相性がいい!」新型「ベンテイガ ハイブリッド」を試乗して理由を解説します

「ベンテイガ ハイブリッド」を薦められるふたつの理由

 ベントレーとハイブリッドは、実はとても相性がいい。そう断言できる理由はふたつある。ひとつめがモーターによってもたらされるトルクと静けさ。ふたつめが航続距離である。

V8にも負けないくらいスポーティなサウンドを奏でる「ベンテイガ ハイブリッド」のV6
V8にも負けないくらいスポーティなサウンドを奏でる「ベンテイガ ハイブリッド」のV6

 ベントレーのようなラグジュアリーなクルマには、力強いゼロ発進加速が求められる。「力強い」と書いたが、決してシートに身体が押しつけられるような発進加速を伴うものではない。乗員に気取られず、しかもスムーズに静かにスゥーッと加速していく力強さだ。重量級のボディをほんのわずかなアクセルペダルの踏込みだけで発進させるため、これまでは大排気量エンジンが搭載されてきた。

 エンジンはある程度の回転数を上げなければ最大トルクを得ることができないが、モーターは電気の量によってトルクを発生することができるので、ベントレーに求められる発進加速を現実化しやすい。しかもエンジンのように振動もなく静かである。モーターによるアシストは、ドライバーにも乗員にも、発進加速の際の余計なストレスを軽減してくれるというわけだ。

 あいにく試乗に舵を切った東京オリンピック後の原状回復工事がおこなわれている国立競技場周辺は、信号での停止と発進の繰り返しだった。インフォテイメント画面で、ベンテイガ ハイブリッドの出力状況をリアルタイムでモニタリングしながら、夕暮れ迫る都心の渋滞のなかを走らせてみて、その完成されたマナーにまずは感心させられた。10年前の気筒休止どころの話ではない。モーターからエンジン走行へと切り替わるときのアクセルペダルに伝わる振動は、遠くで静かにエンジンが始動しているような自然さで、神経を逆撫でするものではないのだ。

●給油回数をさらに減らすことができる

 そういえば10年前のクルーで、当時どうしてエンジンスタート&ストップ機能を搭載しないのかという質問に、テクニカル・アシスタントの担当者ははっきり、「ベントレーオーナーがそれを望んでいないからです」と答えたのを覚えている。

 つまり、信号などで停止するたびに、エンジンが停止したり始動したりするのをオーナーは歓迎しないということであった。確かに当時はエンジンスタート&ストップ機能搭載のクルマを運転していて、煩わしいと感じるシーンも多かった。制御が熟成されていなかったということもあるだろう。しかし、エンジンスタート&ストップ機能を備えた最新のベンテイガ ハイブリッドにそうした心配は無用だ。

 前置きが長くなったが、そのときに聞いたオーナーがベントレーに求める資質のひとつに「航続距離の長さ」というものがあった。これはガソリンスタンドでの給油回数を減らしたいということと同義である。ベントレーオーナーにとってはまさに「時は金なり」なのだ。

 6.0リッターW12や4.0リッターV8エンジンでは、航続距離が稼げないと勘違いしている人も多いだろう。それは燃費でしかクルマの性能を測っていないからだ。

 たとえば「ベンテイガV8」の燃費(WLTP)は、7.7km/hである。しかし、燃料タンク容量は85リッターあるので、理論上の航続可能距離は654kmにも及ぶ。実際に東京から関西方面へ試乗したことが何度もあるが、奈良や大阪に到着した後も給油することなく現地を走らせ、帰京途中でガソリンを満タンにした覚えはある。軽井沢あたりならば、実際に給油しないで往復できる。

 おそらく「航続距離の長さ」は、今もカスタマーがベントレーに求める資質のひとつであり続けているはずだ。ベンテイガ ハイブリッドは、その点において、これまでにない満足をオーナーにもたらしてくれることは確かだ。

 なぜなら、電力だけでおよそ50kmも走行可能。地域によって異なるものの、フル充電までにかかる時間は2時間半。普段の買い物や出勤などで使用した後、ガレージで充電しておけばガソリンスタンドに行く回数もグッと減る。週末に遠出したいときには、燃料タンクに75リッターのガソリンがあるので、出先で充電ステーションなど気にすることも、まして充電を待つ必要もない。ちなみにモーターとエンジンを組み合わせた航続可能距離はおよそ858km(NEDC)にも及ぶ。

 今後、ベントレーもBEVへとシフトしていくことが発表されているが、現実的にいま、ベントレーオーナーが求める最高のスペックを持っているのが、ベンテイガ ハイブリッドだといいきっても過言ではないだろう。

「ベンテイガ ハイブリッド」のキャビン。ICEモデルとの大きな差異は見受けられない
「ベンテイガ ハイブリッド」のキャビン。ICEモデルとの大きな差異は見受けられない

 夕方の渋滞が始まっている都心での試乗であったので、勢い燃費やモーターに関する記述が多くなってしまった。きっとW12でもV8でもない、3.0リッターV6ツインスクロールシングルターボエンジンのフィーリングがもっとも関心の集まるところであろう。

 わずかな距離ではあったが、絵画館前の直線路で強めにアクセルペダルを踏みつけた際の感触は、V8にも負けないくらいスポーティなサウンドであった。ベンテイガ ハイブリッドのV6にベントレーらしさを個人的には感じることができた。ロングツーリングでどのような印象を受けるかは未知数だが、少なくとも退屈なエンジンではないことは保証する。

●BENTLEY BENTAYGA HYBRID
ベントレー・ベンテイガ ハイブリッド
・車両価格(消費税込):2280万円
・全長:5125mm
・全幅:1995mm
・全高:1740mm
・ホイールベース:2995mm
・車両重量:2690kg
・パワートレイン:V型6気筒ターボ+Eモーター
・排気量:2994cc
・エンジン配置:フロント縦置き
・駆動方式:4輪駆動
・変速機:8速AT
・最高出力:449ps
・最大トルク:700Nm
・0-100km/h:5.5秒
・最高速度:254km/h
・公称燃費(WLTP):29.4km/L
・ラゲッジ容量(5シーター):479L
・燃料タンク容量:75L
・タイヤ:(前)285/40ZR22、(後)285/40ZR22

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