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「ベントレーとハイブリッドは相性がいい!」新型「ベンテイガ ハイブリッド」を試乗して理由を解説します

ハイブリッドは「ベンテイガ」の大本命になるか?

 ラグジュアリーSUVのパイオニアでもあるベントレー「ベンテイガ」に、ハイブリッドモデルが加わったのが2021年1月5日。日本へ上陸はその年度末であったが、2022年3月に最新の「ベンテイガ ハイブリッド」で1時間ほど、都心をクルーズする機会を得た。

最高出力449ps、最大トルク700Nmを発揮する一方で、電力だけでおよそ50kmの走行が可能。モーターとエンジンを組み合わせた航続可能距離はおよそ858kmだ
最高出力449ps、最大トルク700Nmを発揮する一方で、電力だけでおよそ50kmの走行が可能。モーターとエンジンを組み合わせた航続可能距離はおよそ858kmだ

 ベンテイガ ハイブリッドのステアリングを握って、「EVモード」で赤坂見附交差点から紀伊国坂を走らせていたとき、ふと思い出したのはちょうど10年むかしの2012年にクルーを訪れた時のことだった。2代目「コンチネンタルGT/GTC」のV8搭載モデル試乗に招待されたときのことである。

 このときのV8エンジンは気筒休止システムが初採用されたことがトピックであり、クルー周辺のカントリーロードを走らせながら気筒休止するタイミングに意識を集中させていたことを思い出したのだ。

 結論から先に述べてしまうと、V8が4気筒に切り替わるタイミングがドライバーに伝わってくるなどという無作法は皆無だった。もちろんメーターパネルやインフォテイメントパネル上で、「イマ4気筒ニ切リ変ワリマシタ」などとはドライバーに伝えてくれることもない。エコカーアピール全開の国産ハイブリッドとは一線を画していて、むしろ清々しい思いだった。

 クルー本社に戻ってから当時のテクニカル・アシスタントにこのことを訊ねたとき、「(ベントレーの)オーナーがそれ(4気筒に切り替わったこと)を知って、何かメリットでもあるの?」といったリアクションだったのを覚えている。

 つまり、ベントレーのオーナーにとっては、ドライブ中の余計な情報に過ぎないということを意味していた。ドライビングに集中したい、静かにパーソナルな空間と時間を過ごしたい、そんなベントレーオーナーにとって、エンジンの切替タイミングを知らせる表示は、警告灯の点滅と同じくらい煩わしいものであったのだ。

エンジン出力のみでドライブしている状態
エンジン出力のみでドライブしている状態

●時代が変わればベントレーも変わる

 ベンテイガ ハイブリッドをいわゆるデフォルトである“EVドライブモード”で走らせていると、電力のみでの走行からハイブリッド走行に切り替わるタイミングをアクセルペダルから積極的に伝えてくれる。プレスリリースにはこう書いてある。

「Eモーターから内燃エンジンに切り替わるポイントをアクセルペダルを介してドライバーに体験的に伝えることによって、EVドライブモードをできる限り維持することを促し、効率性を最大限に高めます」

 このリリースを読んで、この10年でベントレーのカスタマーの意識も変化したのかもしれないし、ひょっとしたら環境に対して意識の高い若い世代へとカスタマー層が移りつつあることの象徴かもしれないと感じた。

 もしくは、そもそもドライバーには100%ドライビングを愉しんでもらうために、技術的なことをわざわざ声高に伝えようとしなかったベントレーのアンダーステイトメントな姿勢から一転、企業的にも環境に配慮していることをアピールしなければならない世の中になったということだろうか。

 インフォテイメント画面でも、エンジンとモーターのいずれで走行しているのか、また回生エネルギーを蓄えていることなどが分かる表示が用意されるようになった。10年前、気筒休止のタイミングを瞬間燃費計から推し測りつつカントリーロードをドライブしたことが、本当に遠い昔のことになったようだ。

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