メルセデスが最新技術を「Sクラス」ではなく「Aクラス」から導入する理由とは? 次期システム「MB.OS」はエントリーモデルから
クルマがガジェットになりつつある時代なので、若者からのフィードバックに期待
誰もが知るドイツの名門自動車メーカー「メルセデス・ベンツ」。現在は、多くのモデルに自然対話式音声認識機能を備えたMBUXを採用しており、一部車種には指紋認証やARナビなどの最先端の機能も搭載するなど、テクノロジー面でも業界をリードする存在だ。

そんなメルセデス・ベンツだが、2021年の中旬から次期システムの情報を公開してきた。その名は「MB.OS(メルセデス・ベンツ・オペレーション・システム)」で、今までよりも高画質な画面と、それに対応する高性能SoC(CPUやメモリの集合体)に加え、カスタマイズ機能を備えた適応型ソフトウェアを搭載するという。
2022年3月に公開された情報では、さらに3Dオーディオの強化、「ヘイ、メルセデス」による音声操作の高精度化も含まれ、UI(画面上の物の配置やボタンのデザインなどの総称)は、ビデオゲームの世界で有名なUnity社と共同で開発することも明かされた。
導入は2024年頃を目標としており、MBUXに代わって全車種に搭載されることになるという。導入はMBUXと同じく、「Aクラス」といったエントリーモデルからスタートする予定だ。
●SクラスではなくAクラスから導入の理由は?
これまで先進技術は「Sクラス」などの上位機種から導入されることが多かったが、今回どうしてAクラスから導入されるのだろうか。
この導入順には今どきの理由があり、「エントリーモデルの購入者は若い人が多く、バグの発見が上手く、システムへの順応も早い」とシニアUX/UIマネージャーであるベンジャミン・クーン氏はコメントした。つまり、スマートフォンやパソコンの操作に長けている世代に、まず利用してもらおうと考えているのだ。
テスラが登場した当時、「デカイ画面の付いたEVは、もはや走るスマホ」なんていわれていた。新興メーカーだけでなく、クルマを発明したメルセデス・ベンツですらこのような戦法を取り始めているところを見ると、どこまでクルマのデバイス化が進むのか目が離せない。
VAGUEからのオススメ
海と向き合い、自らを再起動する――プロセーラーが語る、シチズン「プロマスター」で“限界を超える”意味とは【PR】