VAGUE(ヴァーグ)

名車「GT1300ジュニア」の元オーナーが最新「ジュリアGTジュニア」を試乗! 見て・乗って「大人の色香」たっぷりのアルファ ロメオとは

メタリックの入ったサファリブラウンの絶大なる効果とは

 余人にはつまらない自分語りをしてしまうようで恐縮だが、前世紀末から10数年間にわたり、趣味のクラシックカーから日常使いのアシ車まで、入手したクルマの大部分がアルファ ロメオだった時期がある。

 また、このジュリアGTジュニアがオマージュの対象とした「GT1300ジュニア」についても、1968年型の赤い個体を4年間ほぼ毎日、通勤や取材のアシとして愛用していた思い出があることから、筆者はこの車名に格別の想いを抱いている。

 かつてのGT1300ジュニアがイメージカラーとしていたサファリブラウン「オクラ・スクーロ」は、メタリックの入らないトロッとした色調のソリッドカラー。この種のアースカラー系のボディ色は、ここ数年リバイバルとして世界的に流行しているようなので、そのまま現代のジュリアにコーディネートしても良いのでは……?などと、今年1月末にジュリアとステルヴィオ、2台の「GTジュニア」の広報写真を見た段階では勝手に思っていた。

リアビューはフロントマスクほどの個性はないものの、美しくまとめられている
リアビューはフロントマスクほどの個性はないものの、美しくまとめられている

●大人の色香を感じさせるルックス

 でも取材日となったある雨の夜、初めて「リーパリオーカー」に塗られたジュリアGTジュニアを見にした瞬間から、筆者の想いは大きく変わることになった。

 もとよりジュリアは、セダンながらグラマラスで艶やかなボディラインを身上とするが、漆黒の闇の中ではゴールドのようにも映る黄土色に、微小フレークによって陰影が映し出されるメタリックが加わり、さらに街の灯やボディ上を流れる雨粒に彩られることによって、なんともいえない「大人の色香」のようなものを感じさせられたのだ。

 しかし、かつては走りの面でも官能性の極みのごとくいわれていたアルファ ロメオである。見た目の印象を裏切らない、大人のアルフィスタ好みのセクシーな雰囲気が走りのキャラクターでも体感できるか否かについては、正直にいってしまうと走り出す直前まで、ちょっと意地の悪い予測をしていた。

 現行型ジュリアが2017年に日本初導入されてからしばらくののち、筆者もステアリングを握る機会を得られたものの、いわゆる「アルファバカ」な筆者からすると、そのドライブフィールには肩透かしを食らったような心持ちを抱いていたからである。

 2リッターの直噴ターボエンジンはヴェローチェ仕様で280psを発生する、なかなかの高性能ユニットである。もちろん実際のスピードでもその数値を体感させてくれるのだが、「アルファ・ツインカム」や「ツインスパーク」あるいは「ブッソーネV6」など、かつてのアルファ ロメオの名機たちと比べてしまうと、どうしても無機質な印象が否めなかった。

 その一方で、初期型ジュリアのハンドリングは、ことさらにアジリティを強調したものに感じられた。とくに電動パワーステアリングの初期応答が少々過敏であることから、不用意に操舵するとノーズが予想以上に鋭く旋回してしまう。

 ただしリア・サスペンションの剛性が高く、ロードホールディングにも優れているので、結果として大きな破綻をきたすことはなかったものの、クルマ全体のキャラがどうにも不明瞭。少なくとも、筆者のごとき時代錯誤のアルフィスタが望むような「懐の深い」走りには最後まで触れられることなく、ジュリアとの初ドライブは終わってしまった。

Nextどうして「ジュリアGTジュニア」は「大人の色香」たっぷりの走りなのか
Gallery 【画像】「大人の色香」が漂うアルファ ロメオ「ジュリア」を見る(27枚)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

page

VAGUEからのオススメ

“時を愉しむ”という究極の贅沢――カンパノラ「星響」と巡る、足利・静寂とウェルネスの旅【PR】

“時を愉しむ”という究極の贅沢――カンパノラ「星響」と巡る、足利・静寂とウェルネスの旅【PR】

RECOMMEND