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スマホで撮影するだけで1500万円稼ぐニューヨークの「アイドル・ウォリアー」とは? 誰でも通報1件で約1万円以上の報奨金

1500万円も稼いだ通報者も出た!

 ニューヨーク市では、トラックやバスのアイドリングを禁止する法律が1972年から施行されているそうだ。商用トラックや定員15人以上のバスは3分以上のアイドリングが禁じられ、公立・私立を問わず、学校の前では1分以上のアイドリングが禁じられている。なお、緊急車両、一部の民間警備車両(恐らく現金輸送車の類)、冷凍・保冷車などはこの法律の対象外になっている。

 現在、この法律に違反した商用車に課せられる罰金は350ドル以上。そして2019年からは一般市民による通報が可能になっただけでなく、なんと違反者が支払った罰金の4分の1を“報奨金”として受け取ることができるという。なかには12万ドル以上(約1500万円)稼ぎだしたツワモノもいる、というから驚きだ。

 そんな彼らをニューヨークでは「アイドル・ウォリアー」と呼ぶそうだ。アイドル・ウォリアーの中には、近親者を肺がんで亡くした人が大気汚染を改善させようと躍起になっている人たちもいるが、アイドル・ウォリアーを“仕事”と呼ぶ人もいる。考えようによっては、容易に稼げるバイト感覚でも不思議ではないだろう。

 通報に必要なのはアカウント登録と、最低3分10秒(学校の目の前では1分10秒)の撮影した動画だ。あとは専用サイトにログインして、必要事項を入力のうえ動画をアップロードするだけ。

 ニューヨーク市がアップロードされた動画から違反行為を確認し、違反者から罰金を徴収する。そして、罰金が徴収できたら、通報者へ報奨金が支払われるそうだ。しかも専用サイトでは、ご丁寧に違反者の“罰金支払い動向”が確認できるようにまでなっている。

実際にスマートフォンで違反車を撮影する様子(C)NBC4 NewYork
実際にスマートフォンで違反車を撮影する様子(C)NBC4 NewYork

●1通報で約1万円以上の報奨金がもらえる

「NBC4ニューヨーク」がニュースとして報じた時点(2022年4月8日)で、アマゾンに25万ドル、UPSに7万ドル、FedExに6万ドルの未払い罰金があり、そのほかの違反者を合計すると800万ドルにもおよぶそうだ。いずれの会社も「適正に対処する」、「電気自動車の導入を促す」と声明を発表している。

 あくまでも大気汚染の抑制や環境保全が大義名分だが、ニューヨーク市にとっては美味しい財源と呼べなくもないのでは? しかも通報者を雇用することなく、一般市民からの“投稿”で成り立っている。そして、通報した一般市民には小遣いが支払われる。

 一見、ウィン・ウィンな制度のように思えなくもないが、ギスギスした市民生活にならないものだろうか?

“アイドリングしなければいいだけ”ではあるのだが、密告制度のような雰囲気に違和感を覚えてしまう人もいるだろう。仮に日本で駐車監視員制度をやめて、一般市民が動画や写真撮影で通報・報奨金受け取りができるような制度が導入されたら……、と想像するだけでゾッとする制度である。

Gallery 【画像】環境にもお財布にも優しいが、息苦しさを感じそうな「アイドリング違反車の通報制度」を見る

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