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「ドラえもん」のCMで話題になり「ゆるキャン△」で再ブームの日産「ラシーン」いま注目の自分のスタイルにハマるヤングタイマー【MVの名車】

自分のライフスタイルにはまるクルマ、その答えが「ラシーン」

 ヤングタイマー、ネオクラ(ネオクラシック)などと呼ばれる、1980〜90年代のクルマが注目されるようになって久しい。今となっては中古車の流通台数が激減しているのに多くの人が物色しているから、残っているものは軒並み中古車相場が上昇。気づけば新車時の価格より高い値段で取引されるケースも珍しくなくなった。

1993年の東京モーターショーに出展、1994年から市販された「ラシーン」。ネーミングは「羅針盤」からとったもの(C)日産自動車
1993年の東京モーターショーに出展、1994年から市販された「ラシーン」。ネーミングは「羅針盤」からとったもの(C)日産自動車

 おもしろいのは、見るからに“クルママニア”が飛びつくのではなく、クルマが趣味とはとても見えないような普通の人たちがこの年代のクルマを手にするケースが多いことだ。彼らは自分のスタイルに合う洋服や家具を選ぶのと同じ感覚でこれらのクルマを選んでいる。

 考えてみれば、ヴィンテージなインテリアに多くの人が注目したり、1980〜90年代のファッションがリバイバルしても、クルマは当時のイメージを復活させたようなものがない。ここには保安基準も影響していて、仮に過去の名車をオマージュしたモデルを自動車メーカーが作ろうとしても、当時と同じ形にはできないという事情もある。だから彼らは「新車には自分のスタイルにハマるものがない」と、古いクルマに注目するのだ。

●ラシーンでのんびりドライブ

 今回紹介するMVは3人組のバンド、ceroが2015年5月にリリースしたアルバム『Obscure Ride』に収録されている「Summer Soul」。夏の休日の午後をイメージさせるユルいサウンドに、髙城晶平の透明感のあるヴォーカルが優しく絡む、チルアウトにピッタリな楽曲だ。

 MVの舞台は郊外の街。延々続くフェンスとオレンジのラインが入った電車が映っているので、横田基地のあたりだろうか。ceroの3人は夕暮れの柔らかい日差しの中、日産「ラシーン」でのんびりドライブしている。そして途中から夜の東京をドライブするシーンに変わり、土曜の夜を楽しみに行くのかな。そんなことを連想させてくれる。

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