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「コードバンの革小物」を長く愛用するためのテクニックとは? 使う前のビフォーケアも重要だって知ってた

コードバンの革小物のケアには専用クリームを使いたい

 今では多くの人が指名買いするほどの人気ファッションアイテムとなったコードバンの革小物。染料染めならではの経年変化で生じる表面の光沢やツヤは、他の革ではなかなか味わえない独特の表情があり、所有欲を駆り立てます。

コードバンの革小物を長く愛用するには、定期的なメンテナンスが必須。また、新しい革小物を使い始める際には、ビフォーケアをおこないたい
コードバンの革小物を長く愛用するには、定期的なメンテナンスが必須。また、新しい革小物を使い始める際には、ビフォーケアをおこないたい

 しかし革小物用のコードバンは、革自体は丈夫なものの、表面の仕上げがとてもデリケートなのだとか。もちろん、仕上げの方法によって差はありますが、染料染めのコードバンは水や雨にぬれると革の表面に水泡ができやすいそうです。

 コードバン製の革小物を多数取り扱うブランド・キプリスを展開するモルフォで広報を担当する石岡晃二さんは、コードバン製の革小物はメンテナンスにも気を使って欲しいといいます。

「靴みがきが趣味という方がいらっしゃいますが、財布などの革小物も定期的なメンテナンスに気を配っていただきたいですね。

 特にコードバン製のものには、専用クリームのご利用をおすすめします。革小物のケア向けに、素材や仕上げを選ばずオールマイティに使えるクリームがあるのですが、オールマイティ用はあくまで“ベター”であって、コードバンには“ベスト”なクリームではないからです。コードバン専用のクリームは無色で水分少なめ、そして光沢が強く出るよう配合されており、革表面の保護とツヤ出しをおこなえます」

 さらに使用中、コードバン製の革小物が汗など多量の水分を含んでしまった場合、必ず陰干しして欲しいと石岡さんは続けます。

「革が水分を含んだまま高温多湿の状況に置くと、カビが生じることがあります。革のカビ取り剤もありますが、これを使ってしまうと革が傷んでしまうので注意が必要です。また、ぬれたり水分を含んだりした状態で放っておくと、コードバン表面の光沢が曇ってしまい、本来の美しさを欠いてしまいます。

 さらに、水を含むと革の油分も抜けてしまいがちなので、陰干しした後はクリームなどで栄養分をしっかり補給してあげてください」

●新しい革小物を使い始める前におこないたいビフォーケア

 ここからは、コードバン製の革小物を長く愛用するために欠かせない、メンテナンスのテクニックをご紹介しましょう。

 まず始めに、革小物の内側と外側にやわらかい馬毛のブラシをかけてホコリを落とします。続いてクリームを塗っていきますが、その際に注意して欲しいことがあると石岡さん。

「クリームはいっぺんに多くの量を塗るのではなく、米粒大の量をとって塗り広げていきます。一気に多くのクリームを塗ってしまうとシミになる恐れがあるため注意が必要です」

 少量のクリームをクロスにとり、円を描くように塗っていきますが、表面がデリケートなコードバンの場合、目のあらい布だと表面にキズをつけてしまう恐れがあるのだとか。そのため石岡さんは、フェルトのようにキメ細かい皮革製品用のケアクロスを使って欲しいといいます。

クリームはクロスを使って円を描くように塗っていく。デリケートな表面を傷めないようフェルトのようなキメ細かい皮革製品用クロスを使いたい
クリームはクロスを使って円を描くように塗っていく。デリケートな表面を傷めないようフェルトのようなキメ細かい皮革製品用クロスを使いたい

 そしてクリームを塗った後は、あらためてブラッシング。クリームを全体的になじませ、ムラになっている箇所を拭きとります。そして最後は、革製品用のポリッシンググローブなどを使い、最後の磨きをかけていきましょう。

 このように、定期的にケアをおこなうと長く愛用できるコードバン製の革小物ですが、「新しく使い始めるという方は、アフターケアだけでなくビフォーケアにも注目して欲しいですね」と石岡さんはいいます。

 革小物は、タンナーが仕上げた革が革問屋を経由して工房に届き、それを裁断して製品化するという流れで完成へと至りますが、実は、革が仕上がってから革小物が出来上がるまでにはそれなりの時間が経っているのだとか。もちろん、原皮を革へとなめす際にオイルなどを染み込ませていますが、保管状況などによってはそれらが乾いてしまったり、革から抜けてしまったりすることもあるといいます。

「そのため、モルフォも加盟している日本皮革製品メンテナンス協会では、新しい革小物を使い始める前にクリームなどで適切なケアを施すことをおすすめしています。このビフォーケアで革から抜けた油分などを補ってあげると、革自体が強くなる上に余分な汚れがつきにくくなり、革自体の劣化を遅らせることができるのです」

* * *

 こうしたケアをしっかりおこなうことで、コードバンの革小物は長く愛用できるのだとか。実際、キプリス製品のユーザーの中には、コードバン製の革小物を20年以上愛用している人もいるそうです。時折、修理の依頼を受けるといいますが、それもコードバン自体に問題はなく、ファスナー部などが先に壊れているというから驚きです。

 使い込むほどに味わいが増すコードバンでできた革小物だからこそ、適切なケアをおこなって長く愛用したいものです。

Gallery 【画像】コードバンの革小物を長く愛用するためのテクニックを写真で見る(5枚)

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