新型「クラウン」は21インチ 新型「プリウス」が19インチ!? なぜ標準採用タイヤが大径化? そのメリットとデメリットとは?
新型プリウスのタイヤ外径も先代比で100mm以上大きい
新型プリウスは、グレードによりますが19インチの195/50R19 88Hというサイズのタイヤを履いています。
これも15インチの195/65R15 91Hの先代プリウスと比べると、外径は576mmから678mmへと100mm以上も大きくなっている計算になります。

新型プリウスが採用したタイヤのひとつに、ブリヂストンのエコピアがありますが、そのサイドウォールには「ologic」と「ENLITEN」と書かれています。
ologic(オロジック)とは、もともとはBMW「i3」が登場したときに採用された燃費を良くするための特殊なサイズのタイヤです。外径を大きくし高い空気圧で転がり抵抗を小さくし、さらにタイヤの幅を狭めて空気抵抗を小さくするという考え方です。
タイヤの幅が広くない分、グリップを稼ぐのはどこかというと、大径になったことで、接地面は横方向ではなく前後方向に長く取れています。これにより、転がり抵抗は小さいままグリップも稼げます。
また接地面形状が縦長になることで、タイヤが直進状態に戻る力(セルフアライニングトルク)を感じやすくなり、ステアリングフィールも良くなるというメリットがあります。タイヤ幅が狭いということは、限られたスペースのフェンダーの中でタイヤは大きく切れることもメリットです。つまり最小回転半径を小さくでき、駐車も楽になります。
またENLITEN(エンライトン)とはタイヤの軽量化技術で、従来品対比約20%の軽量化により、225/40R18サイズの場合、タイヤ1本あたりの生産に必要な原材料を約2kg削減するというものです。3次元形状革新サイプと新形状のパターン、接地形状最適化により、運動性能や摩耗性能を維持しながら、約30%転がり抵抗を低減するそうです。
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新型車の開発は燃費とCO2との戦いでもあります。
燃費を良くする、CO2の排出を少なくするためには走行抵抗を小さくしていかなくてはなりません。ほんの小さな抵抗でも削っていく努力をする中で、タイヤの抵抗はかなり大きなウェイトを占めます。
タイヤの転がり抵抗は、グリップとの相反でもあります。
グリップが足りなければ安全性が保てない、いくら燃費を稼いでも事故を起こしたら元も子もないわけで、特にウエットグリップを落とさずに転がり抵抗を減らすのは苦労しています。
ただ最近はトレッドゴムにシリカをたくさん入れることで、転がり抵抗を減らし、ウエットグリップも高めることがわかってきたので、昔とは比べものにならないほど低燃費で安全になっています。
それでもさらに転がり抵抗を減らすには、タイヤのプロファイルを変えるというところまで来たわけです。
新型車を開発する段階から、新しいタイヤサイズを装着するという前提で設計が始まらないとできないことを、新型クラウンも新型プリウスもやり始めたわけです。
新しいサイズのタイヤにより燃費が良く、CO2の排出も少なり、ハンドリング性能も満足できるレベルになりますが、デメリットがないわけではありません。
それはタイヤ単体の価格が高くなることです。
たとえば冬タイヤに替えようという場合でも、径が大きい分だけ価格も高くなると思われます。走行距離が伸びて夏タイヤを履き替えるという場合も、これまでよりも高くなるでしょう。また同じクラウンに乗り換えても、これまで使っていたタイヤ、ホイールが使えなくなるというのもデメリットかも知れません。
そんな点も我慢できるのは、燃費の良さだけでなく、大径タイヤによるルックスの良さもプラス要素になると思います。
CO2削減、カーボンニュートラルに向けて新しい時代が始まりました。
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