2023年に上陸予定のスタイリッシュSUV メルセデス新型「EQE SUV」はどんなクルマか? 気になる走り味とは
空力性能に対するノウハウが航続距離の伸長に貢献
「EQS」と「EQE」で、フロントにエンジンを持たないEV(電気自動車)のうま味を活かした大胆なキャビンフォワードルックを打ち出したメルセデス・ベンツが、今度はSUVで驚異的なエアロフォルムを実現しました。
新登場のEV、メルセデス・ベンツ「EQE SUV」の空気抵抗係数、いわゆるCd値は0.25。実はこれ、現行「Aクラス」のハッチバックと肩を並べる数値なのです。背の低いコンパクトカーとこの大柄なSUVの空気抵抗が同レベルとは、まさに驚くほかありません。

EQE SUVの車体サイズは全長4863mm、全幅1940mm、全高1685mmで、ホイールベースは3030mm。そのフォルムはキャビンが比較的コンパクトにまとめられ、特にリアはしっかりと絞られたもの。ルーフからリアスポイラーにかけての造形などもクリーンにまとめられていますが、その空力に何より貢献しているのは床下の整流です。
前後輪ともタイヤの前にはスポイラーがつけられ、床面は徹底的にフラットに。リアサスペンションアームにも樹脂製のカバーがつけられています。リアのホイールハウス前側には垂直の小さなフィンがついていますが、実はコレ、航続距離を8km伸ばすだけの効果を発揮するのだといいます。
タイヤもサプライヤーの協力を得て、サイドウォールのデザインを空力に配慮したものに。ホイールもリム部分のタイヤとの段差が小さく、きれいに空気を流すようにしています。
これまでも、メルセデス・ベンツが空気抵抗低減に並々ならぬ力を注いできたブランドであることは多くの方がご存知のとおり。その知見は空気抵抗が電費、航続距離に直結するEVにおいて、一層の強みになっているのです。
今回試乗したのは、日本上陸が見込まれるグレードの「EQE350 4マチック」。前後2モーターの4輪駆動で、合計しての最高出力は215kW、最大トルクは765Nmを発生します。バッテリー容量はスペックシートにはあえて書かれていないようですが、昨秋エクステリアデザイナーのロバート・レズニック氏に聞いたところでは、セダンの「EQE350+」と同じ90.6kWhとのことでした。
そして気になる航続距離はWLTCモードで460〜551km。参考までに、最も航続距離の長い2WDの「EQE350+」では596kmを実現しています。EQE350セダンが624kmなので、十分優秀といっていい数値です。
それだけではなく、優れた電費にはメカニカルな部分の進化も貢献しています。今回、そのフロントアクスルに新たに搭載されたのが“DCU(ディスコネクトユニット)”。ドグクラッチを使い、不要な際には前輪に駆動力を伝達しないだけでなく、アクスルを切り離してしまうことで抵抗を減らして電費を向上させる仕組みで、動作は完全に自動的におこなわれます。
さらにヒートポンプユニットも採用されています。電気モーター、インバーター、バッテリーの発生する熱を活用して、室内の暖房に利用しているのです。
現地でエンジニアに聞いたところでは、このDCUの採用では約6%の、そしてヒートポンプは約10%の電費改善に寄与するといいます。この効果は無視できないところでしょう。このEQE SUVと同じ“EVA2”プラットフォームを使ったモデルには今後、マイナーチェンジを含めて、これらの技術が投入されていくことになるといいます。
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