日産 新型「フェアレディZ NISMO」の開発を指揮した“3人の匠の情熱”とは? どんなクルマを目指した? 新次元に到達した最強Zのこだわり
全方位的に走行性能アップを目指した新型Z NISMO
日産自動車は2023年8月1日、「フェアレディZ」の改良を実施するとともに、新型「フェアレディZ NISMO」(920万400円/消費税込)を正式発表しました。

フェアレディZは1969年に誕生した日産を代表する2ドアスポーツカーで、現行モデルであるRZ34型は、2022年に登場。往年のモデルをオマージュした内外装デザインが注目を集めています。
そんなRZ34型をベースとするニスモモデルの存在が明らかとなったのは、2023年6月に北米日産が初公開した動画がきっかけ。サーキットでドリフト走行を披露する新型フェアレディZ NISMOの姿に、多くに人々が魅了されました。
今回、正式発表された新型フェアレディZ NISMOは、専用のフロントグリルや前後バンパー、リアスポイラーなどを装着し、ダウンフォースを強化するとともに空力性能が向上。さらにインテリアは、赤いアクセントを施したレカロ製シートやステアリングなどで、ドライバーのやる気を駆り立てます。
エンジンは、3リッターV型6気筒ツインターボという形式こそベースモデルと同じですが、最高出力は15psアップの420ps、最大トルクは45Nmアップの520Nmへと強化。トランスミッションは、変速レスポンスと耐久性を向上させた9速ATが組み合わされています。
加えて、NISMO専用に強化されたボディやサスペンション、ブレーキなどを採用するほか、ドライブモードに専用の「SPORT+モード」を設定するなど、全方位的に走行性能のアップが図られています。
●走る、曲がる、止まるをもっとエネルギッシュにしたかった
日産自動車のホームページでは、そんな新型フェアレディZ NISMOの開発をリードした3人の匠たちのコメントが公開されています。
まず、新型フェアレディZ NISMOを“企てた”商品企画部 ブランドアンバサダーの田村宏志さんは「フェアレディZ NISMOは、走る、曲がる、止まるという性能をもっとエネルギッシュにしたかった」とコメント。その上で、このクルマのねらいを次のように説明しています。
「ベース車となるフェアレディZのテーマは“ダンス・パートナー”。それはフェアレディZ NISMOも不変です。ただ、NISMOの場合、そのダンスの相手が違うというイメージです。
フェアレディZが流麗なダンスだとしたら、NISMOはブレイクダンス。フェアレディZ NISMOはパワーを上げて、トルクを増大させ、サスペンションも強化、当然ブレーキも大径化していますが、それは、走る、曲がる、止まるという性能をもっとエネルギッシュにしたかったからです。
同じNISMOでも、『GT-R NISMO』が走りの上で極限の性能を求める存在だとすれば、フェアレディZ NISMOはそれとは異なる個性を持っていなければならない。GT-R NISMOと比較すると、GT-Rは多少ラフな操作をしてもしっかりクルマがフォローしてくれる。対するフェアレディZ NISMOは、ドライバーのラフな操作にきっちり反動が戻ってくる。あくまでもフェアレディZ NISMOはダンスパートナーなので、荒い踊り方をしたら相手も暴れる動きをする。つまり、ある意味人間らしい反応をしてくれるわけです。そこがGT-Rとは違います。
攻め込んで走れば走るほど手強くなる。でもそれが愉しい。それが、フェアレディZ NISMOの目指した走りなのです」(田村さん)
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