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VWの“W型10気筒エンジン”を搭載したBMW「M5」って何だ? VWグループのテストカー!? ワケあり車両が生き残った理由とは

エンジンルームがきれいに整えられている理由は?

 GDMモータースによると、W型10気筒エンジンの最高出力は500hp(507ps)、最大トルクは550Nmと謳われています。“ベースモデル”であるE39型M5よりも最高出力は25%、最大トルクは10%それぞれ向上しています。

こちらが幻のW10エンジン。テスト車両だけに(?)、ブランドのバッジやW10といった文字は見当たらない(C)GDM Motors
こちらが幻のW10エンジン。テスト車両だけに(?)、ブランドのバッジやW10といった文字は見当たらない(C)GDM Motors

 本来、BMW M社謹製のV8エンジンが収まっていたE39型M5のエンジンルームには、VW製W10エンジンが無理なく収まっています。テスト車両にしては、ホース類やワイヤー類もきれいにレイアウトされています。

 このW10エンジンをめぐっては、インスタグラムで面白い投稿が発見されています。ドイツでVWのメカニックを務めるアリさんが、なんとW10ユニットのエンジンブロックを所有しているのだとか。2011年に顧客から譲り受けたものだそうで、なんでもその顧客がVW本社で廃棄処分寸前だったものを“レスキュー”したのだそうです。

 今回のW10エンジンを搭載したM5だって、本来はVWのミュージアムに保管、もしくは廃棄処分されるのが一般的な製品開発の流れだったはず。しかしこのクルマが生き残ったのは、れっきとした理由がありました。

 それは、当時のVWの総帥であったフェルディナント・ピエヒがあまりにもこのクルマを気に入り、自分の愛車にしたからなのだとか。エンジンルーム内がテスト車両とは思えないほどきれいなのは、ピエヒ用として整えられたから、かもしれません。

●“VR5”エンジンのパーツでなんとか維持できる!?

 W10エンジンが市販されなかった明確な理由は、我々には知る由もありません。

 ただし、ピエヒが乗り回していたということは、完成度はそれなりに高かったのでしょう。なので、信頼性うんぬんではなく、採算性の問題で日の目を見なかっただけかもしれません。

 要は「市販化しても、どんなモデルに搭載するの?」という話です。普通は、開発する前に気づきそうなものですけどね(笑)。

 W10エンジンを搭載したE39型M5、運転したら面白そうではありますが、流通していないエンジンゆえ、維持していくには相当な覚悟が必要だと思います。もしかしたら、“VR5”エンジンのパーツでなんとかなるのでしょうか? 価格も含めていろいろ気になります。

Gallery 【画像】BMW「M5」に“幻のW10エンジン”を搭載したVWのテスト車両を写真で見る(10枚)
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