“Z史上最強”420馬力エンジンの実力とは? 斬新なエアロパーツがカッコいい! 日産「フェアレディZ NISMO」公道での印象は?
同じNISMOでも「スカイラインNISMO」とは性格が異なる
そんなZ NISMOをドライブしながら感じたのは、「スカイラインNISMO」との方向性の違いです。

スカイラインNISMOは、パワーアップとともに色気を増したパワートレインや、次元の高まったコーナリング性能など、一見したところZ NISMOと同様のカスタマイズが施されています。
しかし、スカイラインNISMOは快適性なども高く保たれていて、街乗りから高速道路&ワインディングまで、幅広い走行シーンをターゲットにしていて、“その気になればサーキットにも対応”するモデルであることを実感します。
一方、Z NISMOは、快適性にはある程度目をつむり、あくまでサーキットで極限の走りを楽しむ際に最も光輝くスポーツカーとしてチューニングされているように感じました。スカイラインもZも、NISMOモデルは同じ420psを発生しますが、キャラクターは大きく異なっているのです。
スカイラインNISMOはクルマ好きなら誰にでもおすすめできるモデルで、それこそファミリーカーとして使う人にも推奨できますが、Z NISMOは少しオーナーを選びそう。快適性の犠牲などいとわずバリバリ走りを楽しみたい人におすすめです。
快適性をいとわず、限界時の走行性能を高める……そんなZ NISMOの方向性に、筆者は割り切りを感じました。どっちつかずで中途半端なスポーツカーになるよりも、ずっと正しい判断だと思います。
最後に1点、残念な点も指摘しておきましょう。それはトランスミッション。実はZ NISMOに設定されるトランスミッションは、ATだけなのです。
Zはモーターのないエンジンのパワーを、リアタイヤで路面へと伝える古典的なスポーツカーです。だからこそMTで走りを堪能したいと考えるのは、筆者だけではないでしょう。ぜひとも今後の追加を期待したいところです。
●NISSAN FAIRLADY Z NISMO
日産 フェアレディZ NISMO
・全長:4410mm
・全幅:1870mm
・全高:1315mm
・ホイールベース:2550mm
・車両重量:1680kg
・エンジン形式:V型6気筒DOHCターボ
・排気量:2997cc
・変速機:9速AT
・最高出力:420ps/6400rpm
・最大トルク:520Nm/2000〜5200rpm
・サスペンション:(前)ダブルウイッシュボーン式、(後)マルチリンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ベンチレーテッドディスク
・タイヤ:(前)255/40R19、(後)285/35R19
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