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日産の新スポーツSUVで感じた「3つの本気」 “R32型「GT-R」級の速さ”以外にも魅力が満載! 新型「アリアNISMO」の実力とは

走りにも乗り心地にも効く「アリアNISMO」専用タイヤ

 最先端のモータースポーツで磨かれたレーシングテクノロジーによって生み出される日産自動車の「NISMO(ニスモ)ロードカー」シリーズ。そのラインナップに新たに追加されたのが「アリアNISMO」です。

ルックスだけじゃない実際に“効く”エアロパーツや専用開発のタイヤなどのパーツ選びはもちろん、走り味からも開発陣の本気が伝わってくる日産「アリアNISMO」
ルックスだけじゃない実際に“効く”エアロパーツや専用開発のタイヤなどのパーツ選びはもちろん、走り味からも開発陣の本気が伝わってくる日産「アリアNISMO」

 日産のEV(電気自動車)のフラッグシップであるSUV「アリア」をベースに、多岐にわたるスポーティなカスタマイズを施しています。ちなみにNISMOとは、日産自動車のモータースポーツブランド。レーシングカーにも負けない多彩な技術が「アリアNISMO」の魅力です。

 筆者(工藤貴宏)はそんな「アリアNISMO」に試乗してみて、本気を感じさせるつくりこみに感心させられました。具体的には、タイヤにまで及んだ専用開発領域、素直で軽快なハンドリング、そして、しっかりと性能を発揮するエクステリアパーツという3つの要素において、それを強く感じたのでした。

 ベースモデルとは異なる「アリアNISMO」のカスタマイズポイントは、「NISMOロードカー」であることを主張するスポーティな内外装だけではありません。

 その一例が、バッテリー容量91kWhの「アリアNISMO B9 e-4ORCE」では41psアップの435psに、同66kWhの「アリアNISMO B6 e-4ORCE」では27psアップで367psへと最高出力をアップさせたパワーユニット。さらに、電後駆動配分をリア寄りにしたパワートレインや、ハンドリング向上のために採用された専用のサスペンション、タイヤ、ホイールと多岐にわたります。

 なかでもタイヤサイズは、ベースモデル(235/55R19)比で径も幅もワンサイズアップした255/45R20を採用。銘柄もミシュランの「パイロットスポーツEV」をおごっています。

 このタイヤは、スポーティなプレミアムEVで多数採用されているものですが、そのメリットは、グリップレベルとコントロール性が高く、スポーティドライブに適していながら転がり抵抗も小さいこと。

 転がり抵抗はEVの航続距離を左右する重要な要素だけに、走りがいいのに加えて、一般的には相反する性能である航続距離にも悪影響を及ぼさない「パイロットスポーツEV」のバランスの高さは高く評価されています。それだけに、高性能EVから引っ張りだこ、というわけです。

 しかも、そんな高性能タイヤを“つるし”の状態=市販スペックではなく、「アリアNISMO」専用につくりこんできたのが大きなトピック。テスト走行を繰り返し、「アリアNISMO」と最高のマッチングとなるようコンパウンドや内部構造をチューニングしたといいます。

 現在、市販車の多くは、新車装着時のタイヤにその車種の特性に合わせた専用開発品を採用しています。しかし、「アリアNISMO」のようなカスタマイズモデルは、一般的にカタログモデルほど生産台数が多くはないため、わざわざ専用タイヤを開発するケースはそう多くはありません。しかし、「アリアNISMO」は理想を追求し、専用タイヤを開発したというから驚きです。とことんこだわって本物を目指してきた証といってもいいでしょう。

 ちなみに、「アリアNISMO」の乗り心地は、ベースモデルよりも凹凸を乗り越える際の突き上げの衝撃がソフトで、いわゆる“カドが取れた状態”だと筆者は感じました。専用タイヤがそうした乗り心地にも寄与していることは間違いありません。

●ボディの重さを意識させないドライビングフィール

 そんな「アリアNISMO」を走らせてみて感心したのは、車両重量が2.2トンもある重量級SUVとは思えない軽快なフットワークでした。

 上位モデルである「アリアNISMO B9 e-4ORCE」は400ps超のパワーを発生することもあり、加速の勢いは相当なもの。また、そのフィーリングも“伸び感”や“盛り上がり”といったエモーショナルな要素をしっかり盛り込んでいるのが好印象でした。

 確かに、昨今の欧州車のハイパワーSUVの中には、そうした走り味を実現できているモデルが少なくありません。とはいえ、「アリアNISMO」のように車重の重さや背の高さを感じさせない素直なコーナリングを実現したSUVタイプの高性能EVは、いまだそう多くないのが実情です。

 コーナリングにおける「アリアNISMO」の身のこなしはハイレベルです。曲がり始めるときの向きの変わり方は実に素直で、S字コーナーの切り返しで荷重が右から左へ(もしくは左から右へ)と変化する際もスムーズに姿勢が変化します。

 こうした動きの軽快さは、「アリアNISMO」のハンドリングにおける特筆すべき美点で、ドライバーが車重の重さを意識することなくスポーツドライビングを楽しめます。

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