「普通のポルシェ」に飽きた人の新たな選択!? モチーフは往年の934や935? 旧型「911」をカスタムする米国発「レズヴァニ・レトロ」とは?
ポルシェ「911」をカスタマイズする“新ブランド”
昨今、クルマ業界では、旧車のハードウェアをアップデートし、内外装をレトロかつ洗練させて独特の世界観に仕上げる“レストモッド”などのカスタムカーが注目を集めています。

そのベースモデルとして人気なのがポルシェ。世界中でポルシェをベースとしたカスタマイズが流行っていますが、先日も新たにアメリカでポルシェ「911」をカスタマイズするブランドが立ち上がったばかりです。
その新たなブランドの名はレズヴァニ・レトロ。992型のポルシェ「911」をベースとしたカスタムカーを展開するといいます。
レズヴァニ・レトロを展開するレズヴァニ・モータースは、2013年にアメリカ・カリフォルニア州で産声を上げました。
市販車をベースに全く異なるボディを与え、パワーアップさせることで独自の世界観を展開するのが得意なカスタマイズショップです。
レズヴァニが最初に手がけたのは、アリアル「アトム」をベースとする「ビースト」なるモデル。クリス・ブラウンやエンリケ・イグレシアスのミュージックビデオにも登場し、話題を呼びました。
ほかにも、ジープ「ラングラー」をベースに近未来的なクロカンに仕上げた「タンク」が映画『メン・イン・ブラック:インターナショナル』で銀幕を飾るなど、注目を集めています。
そんなレズヴァニ・モータースですが、顧客からのニーズが高かったのか、それとも、昨今のポルシェ人気を看過することができなかったのか、新たにレズヴァニ・レトロというブランドを立ち上げました。
同ブランドは今のところ、992型のポルシェ「911」をベースとするラインナップを展開していますが、顧客の要望次第では、今後、ベースモデルを増やしていくつもりなのだと推察します。
そんなレズヴァニ・レトロの第1弾として発表されたのが、992型のポルシェ「911」をベースとするカスタマイズメニュー「RR1」シリーズです。
「RR1」のベース車に用いられるのは、「カレラS」、「GT3/GT3 RS」、そして「ターボS」です。それぞれにサーキット仕様と公道仕様が用意され、順に「RR1 550」、「RR1 565」、「RR1 750」と名づけられています。
ちなみに「RR1」に続く3ケタの数字は、サーキット仕様の最高出力を表します。
●破格のカスタム料金! 申込金もわずか500ドル
ポルシェファンの方ならお気づきでしょうが、「RR1」シリーズは1970年代のポルシェ「934」や「935」、さらにいえば2018年に77台が限定販売された2代目「935」などにインスパイアされていることは明白です。
ただし、レズヴァニ・レトロが公にそうアナウンスしないのは、昨今のポルシェカスタマイズのブームに乗って成長したシンガー・ヴィークル・デザインを、ポルシェ社が訴えたことが影響しているのでしょう(和解済み)。
そのため、いわゆる免責事項として、レズヴァニ・レトロのWEBサイトには以下のように明記されています。
「レズヴァニ・レトロは、“992”世代『911』シリーズ(2020年~現在)を使用して、個人所有者が所有する車両を換装。すべての作業は、私たちのクライアントのリクエストに応じておこなわれます。
レズヴァニ・レトロは自動車の製造や販売はおこなっていません。レズヴァニ・レトロのカスタマイズサービスはレズヴァニ・レトロによってのみ提供されるものであり、北米ポルシェやポルシェ本社の後援、関連、承認、提携は一切ありません(一部略)」
レズヴァニ・レトロが手がける「RR1」シリーズへのカスタム料金(車両は顧客持ち込み)は14万9000ドル(約233万円)〜。50台限定で、現在申し込み受付中だそうです。
オプションとして設定が明らかになっているものは、ロールケージ、レーシングハーネス、ブレンボ製強化ブレーキ、軽量ポリカーボネート製ウィンドウ、カスタムデカールなど。ボディはカーボンファイバー製になるようです。
しかも驚くのは、その申込金の額。とあるハイパーカーは車両代金の半分(1億円強)を要求しているのに対し、レズヴァニ・レトロはたったの500ドル(約7万8000円)といいますから驚きます。
カスタム料金も名の知れたブランドと比較すると破格値。ポルシェのカスタマイズに新風を巻き起こすのか、ちょっと注目です。
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