全長5mの新世代フラッグシップ電動SUV ボルボ新型「EX90」はなぜコーナリングが得意? “上質な乗り心地”と“走りの良さ”を両立できる理由とは
新型EX90 日本上陸は2025年後半予定
デジタル化がさらに進んだことも、EX30に続く新型EX90の特徴といえます。

これまで一般的だった物理スイッチを極力廃し、大型のタッチ式センターディスプレイに操作系を集約した考え方はEX30と共通するもので、オーディオや空調だけでなく、たとえばサイドミラーの調整までセンターディスプレイとステアリング上の矢印スイッチを用いたものに変更されています。
そのほか、ステアリング上に設けられたコラム式シフトレバーをDレンジ側に押し下げることで運転支援システムのパイロット・アシストが作動する考え方を含め、テスラとよく似た操作方法のように感じられました。
こうしたデジタル志向は、若い世代のユーザーや、年齢を重ねていても日ごろデジタル機器を使い慣れている人には歓迎されるかもしれませんが、昔ながらの操作方法が忘れられないドライバーには敬遠される恐れがあるように思います。
走りはとても快適で上質でした。
とりわけタイヤが発するロードノイズが低く抑えられていることと、路面の段差などで発生するハーシュネスと呼ばれるショックが小さいことは特筆すべきで、ボルボのフラッグシップに相応しい快適性が実現できていると感じました。
それ以上に驚いたのが、ハンドリングが正確で、コーナーを機敏に曲がれることにあります。これは、車重が2.5トンを越えて2.7トンにも迫る大型EVとして異例なことといっていいでしょう。
その実現に大きく貢献したのが、前述したデュアルクラッチ式トルクベクタリング・システムです。
これは、一般的なディファレンシャルギアに変えて2組の電子制御式クラッチを後車軸に装備することにより、左右の後輪に伝わる駆動力を積極的に制御するもの。
そして、コーナリング時は外輪により多くの駆動力を伝えることで、クルマが自然と曲がろうとする力を生み出し、機敏なコーナリングを実現する仕組みです。その作動はとても自然で、まったく違和感を覚えませんでした。
試乗車はツインモーター・パフォーマンスと呼ばれる最高グレードで、517psと910Nmを発揮。0-100km/h加速を4.9秒で駆け抜けます。
まるでスポーツカー並みの動力性能ですが、そのいっぽうで最高速度を180km/hに制限している点は安全性を最優先するボルボの思想が反映されたものといえます。
新型EX90の日本導入は2025年後半となる模様。1000万円を大きく越えると予想される価格を含め、ボルボの高級EVが我が国でどのように受け入れられるか、興味津々です。
page
- 1
- 2
VAGUEからのオススメ
ポータブル電源が都心で過ごす夜を変える──Jackeryがかなえる“オフグリッド”なスポーツ観戦【PR】
