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「レース直系」の強心臓! 高トルクで高回転域まで回る“V4エンジン”は高性能車の代名詞! 代表モデル3台の気になる実力【エンジンから見えるバイクの個性】

日本のホンダが火をつけて世界へと拡大

 バイクにはさまざまなタイプのエンジンが搭載されており、それが各モデルの個性を演出しています。なかでも“V型4気筒エンジン”は、レーシングマシンにも採用される高性能なユニットです。

レース直系の強心臓“V4エンジン”搭載モデル
レース直系の強心臓“V4エンジン”搭載モデル

“V型4気筒エンジン”は、同じ4気筒でも“インラインフォー”と呼ばれる“並列4気筒”に比べて幅がコンパクトに収まることがメリット。空力性能やバンク角が重視されるレースシーンにおいてはこのコンパクトさがアドバンテージとなるため、最高峰のMotoGPクラスではほとんどのメーカーが“V4エンジン”を採用しています。

 また、バンク角90度の4気筒エンジンはピストンどうしが振動を打ち消し合うため、ライダーに伝わってくる振動が少ないのもメリット。そのため、スポーツバイクだけでなくツアラーにも採用されています。

 加えて、低回転域での高トルクと高回転域での伸びを併せ持つ特性も、幅広いシーンでの扱いやすさにつながっています。

 逆にデメリットは、“並列4気筒”に比べるとエンジンの前後長が長くなること。そのため、少しでも長さを抑えるべく、ショートストロークタイプのボア×ストローク値となっているユニットがほとんどです。

 そんな“V4エンジン”に力を入れてきたバイクメーカーがホンダです。1982年、「VF750」に公道向け市販車としては世界初となる水冷“V型4気筒エンジン”を搭載。ミドルクラスにも「VF400」を投入します。

 同時期、レースシーンには「RS1000RW」や「RVF750」といった“V4”マシンを投入し、華々しい成績を収めました。その技術をフィードバックして開発された市販モデル「VFR750R」は1987年に誕生。「RC30」の型式名称とともに後世に語り継がれる存在です。

 その後もホンダは、楕円ピストンを採用した「NR750」や、MotoGPマシンの公道仕様ともいうべき「RC213V‐S」をリリース。“V4”エンジンはレース直系のパワーユニットというイメージを強めていきました。

 そんなホンダも、「VFR800F」の2019年モデルをもって“V4エンジン”搭載市販モデルの生産を終了。現在はMotoGPマシンのみが“V4エンジン”を採用しています。

 それに代わるように、“V型4気筒エンジン”のラインナップを増やしているのがドゥカティ。2018年に「パニガーレV4」へ搭載したのを皮切りに、「ストリートファイターV4」、「ムルティストラーダV4」と搭載モデルを拡充。「ディアベルV4」、「XディアベルV4」にも“V4エンジン”をラインナップしています。

 また、ドゥカティと同じイタリアンブランドでスーパーバイクレースでも活躍するアプリリアも、「RSV4」や「トゥオーノ V4」に“V4エンジン”を搭載しています。

●“V4エンジン”を搭載する注目モデル3選

 現在、“V4エンジン”を搭載するバイクの中で代表的なモデルといえるのが、ドゥカティの「パニガーレV4」。

 2気筒モデルでは“Lツイン”と呼ばれていたドゥカティのエンジンですが、4気筒ではそのシリンダー配置(前バンクの気筒が前傾していない)から“V4”を名乗るようになっています。

 最新の2025年モデルは、ユーロ5+の排ガス規制に対応しながら、最高出力は216psを発生。スプリングを介さずバルブ開閉をおこなう“デスモドロミック”機構は、“Lツイン”の時代から不変の伝統です。

 同じドゥカティの“V4エンジン”を搭載しながら、乗ると全く異なる印象を受けるのが「ムルティストラーダV4」。ツーリングモデルという用途もあって、アイドリング時には後ろ側のバンク2気筒が休止するシステムを搭載しています。

 最高出力は170psに抑えられていて、低中回転域も扱いやすい特性。高速道路などで前走車に追従走行できるアダプティブ・クルーズコントロールも装備されています。

 現在、“V4エンジン”を搭載するバイクの中で、過激な特性で知られるのがアプリリアの「RSV4 ファクトリー 1100」。

 エンジンの前後長を抑えるべく、バンク角65度の挟角V型となっており、よりマスの集中化を図っています。

 最高出力は217psで、サスペンションはセミアクティブタイプを採用。フレームはスイングアームピボットやエンジンの搭載位置まで調整可能な設計で、MotoGPマシンのような大型ウィングレットも装備しています。

* * *

 残念ながら、国産の現行モデルは存在しなくなった“V4エンジン”搭載車ですが、海外ブランドからはハイパフォーマンスなバイクが今もリリースされています。レース直系の高性能を味わいたいならば、一度触れておいて損はないパワーユニットといえるでしょう。

Gallery 【画像】「えっ!…」これが「レース直系」の強心臓“V4エンジン”搭載の注目バイクです(20枚)
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