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レクサス「LBX モリゾウRR」は“SUV全盛時代”ならではの超本格スポーツカー! メカニズムは「バリバリの武闘派」ながら快適性も譲れない

日常的な走行シーンでは快適に移動できる

 それでは早速「LBX モリゾウRR」の試乗といきましょう。

レクサス「LBX モリゾウRR」は、SUV全盛時代ならではの超本格スポーツカー
レクサス「LBX モリゾウRR」は、SUV全盛時代ならではの超本格スポーツカー

 ドアを開けて運転席に乗り込むと、フロントシートが体を優しく包み込んでくれること、そして、着座位置が想像以上に低いことに気づきます。

「モリゾウRR」専用のフロントシートは秀逸で、窮屈ではないけれど身体をしっかり包み込んで姿勢を保持してくれる、スポーツカーらしい座り心地を提供してくれます。

 また着座位置は、SUVとしては低めの設定であるベースモデルに比べ、さらに10mm下げられています。こうしたドライビングポジションへのこだわりからも、開発陣の並々ならぬ思いが伝わってきます。

 モータースポーツへの参戦を視野に入れた「GRヤリス」ゆずりのメカニズムと聞くと、乗り心地などの快適性は重視されていない……なんて想像しがちですが、「LBX モリゾウRR」は決してそんなモデルではありません。

 実際に走らせてみると、乗り心地はかなり快適。騒音などもしっかり抑えられており、キャビンの静粛性も上々です。

 実はこの快適性こそが、ストイックな「GRヤリス」とは明確に異なる「LBX モリゾウRR」の美点。スポーツ走行を楽しめる一方、日常の走行シーンでも快適に移動できるバランスのよさが「LBX モリゾウRR」の個性でもあるのです。

 ステージをワインディングロードやサーキットへと移し、スポーツモデルらしい走りを楽しんでみると、エンジンの力強さに感心させられます。

 排気量わずか1.6リッターの3気筒ターボだけに「非力なのでは?」と想像する人もいるかもしれませんが、最高出力は304psを数え、最大トルクは400Nmと極太。4リッター自然吸気V8エンジンくらいの力強さだと想像するといいでしょう。

 そんなエンジンを小さなボディに搭載しているのですから、速くないはずがありません。しかもトルク感がスゴく、低回転域からでもグイグイと引っ張っていってくれます。その粘り強さは1.6リッターターボとは思えないほど。力強いのに軽快という、不思議な乗り味を体感できます。

 そしてもうひとつ驚かされるのが、ハンドリングの鋭さ。コーナーでグイグイと切り込んでいく感覚は、まるでクルマが「曲がりたい」という意思を持っているかのよう。とても生き生きとしていて、気持ちよくコーナーをクリアできます。

「GRヤリス」のようにストイックに鋭く曲がる感覚とは異なるものの、サーキットを走行したりモータースポーツに参戦したりしない限り、「LBX モリゾウRR」の方が自然にドライブできるのではないでしょうか。筆者(工藤貴宏)はそう感じました。

 ちなみに、「LBX モリゾウRR」には、日本市場向けのレクサス車としては初めて、トランスミッションにMTが設定されています。そのため、しばしば話題になるのはMTの方ですが、実はATも秀逸です。

レクサス「LBX モリゾウRR」は、SUV全盛時代ならではの超本格スポーツカー
レクサス「LBX モリゾウRR」は、SUV全盛時代ならではの超本格スポーツカー

 広範囲でロックアップ機構が働くのでダイレクト感が強く、走行モードを「スポーツ」にすると減速時にシフトダウンするなど、スポーツ走行向けに開発された特別なATなんだな、と感じます。

 かつてのATとは異なり“ダルさ”はないため、MT好きの筆者としても「これで十分かも」と思ったほど。スポーツ走行をしっかりと楽しめるATとなっています。

 サーキットを走ってもMTと互角に戦える性能を誇る一方、高速道路などでは快適に移動できます。本当にバランスのいいATですね。

 対するMTは、自ら変速操作を楽しみたい人のためのツール、といった趣。このMTの操作フィールは、大人っぽい仕上がりが魅力的な「LBX モリゾウRR」の中で唯一、ストイックさを感じさせます。

 きわめてソリッドな、まるで競技車両のような変速フィールは「気軽に触れるとヤケドするよ」とクルマが語りかけてくるかのよう。ちょっとでもルーズに操作すると変速ショックが否応なしに伝わってくるほどです。MT仕様の購入を検討している人は、それなりの覚悟を持って選んだ方がいいでしょう。

Nextサーキットレベルまで煮詰められたセッティング
Gallery 【画像】「えっ!…」これがSUV全盛時代の超本格スポーツカー! レクサス「LBX モリゾウRR」です(30枚以上)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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