VAGUE(ヴァーグ)

限定車「A90ファイナルエディション」からレストアしたA70型まで新旧「スープラ」を一大展示! 「旧車販売も検討中」のTGRに胸アツです

新旧3台の「スープラ」を展示したTGR

 クラシックカーを中心とした自動車文化を愉しむイベント「オートモビルカウンシル2025」において、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ ガズー レーシング、以下TGR)はスポーツカーである歴代「スープラ」にフォーカスした展示をおこないました。

トヨタA80型「スープラ」
トヨタA80型「スープラ」

 最新のスポーツカーを開発・市販するだけでなく、クラシックカーのパーツ復刻なども積極的におこなっているTGRは、今回、歴代「スープラ」にフォーカス。

 ブースには、2026年春に生産終了するA90型「GRスープラ」のラストを飾る特別仕様車「GRスープラ A90ファイナルエディション」を展示したほか、復刻された“GRヘリテージパーツ”でレストア及び修理をおこなったA70型とA80型の2台の歴代トヨタ「スープラ」を並べました。

「GRスープラ A90ファイナルエディション」は、専用のボディ色であるマットブラックを採用するほか、専用のエアロパーツなどでルックスも変化。その迫力は、まさにレーシングカーのようで、実際、レース専用モデルである「GRスープラ GT4」の開発で培ったノウハウが投入され、GT4用のパーツも採用されています。

 加えて「GRスープラ A90ファイナルエディション」は、エンジンパワーが向上。それに合わせて空力性能、冷却性能、制動性能、シャシー性能、ボディ剛性の強化といったトータルチューニングも施され、“最強の「スープラ」”と呼べる内容と仕上がっています。

 世界限定数300台のうち、150台が日本市場に割り当てられる「GRスープラ A90ファイナルエディション」ですが、すでに購入申込は締切済み。2025年5月9日に幸運なユーザーが決定する予定です。

 一方、きれいにレストアされたA70型「スープラ」は、KINTOが展開するVintage Club by KINTOでレンタカーとして使用されて1台。2.5リッターの直列6気筒ツインターボを搭載する1992年式の後期型で、新車当時の姿を想起させる見事な仕上がりとなっています。

 レストアは、ネッツトヨタ富山GRガレージ富山新庄が担当。以前より、独自に顧客が所有する旧車の修理やレストアを請け負ってきた同店の実績を買われ、「70スープラ レストア プロジェクト」が託されたといいます。

 実際にレストアを担当したスタッフによると、ベースとなったA70型は実走可能な車両ではあったものの、各部をチェックすると以前おこなわれた塗装修理の程度の悪さや見えない部分のサビなど、想像よりもずっとコンディションが悪かったのだそう。

 また、車両を完全に分解し、必要部品の交換や再利用部品の清掃、ボディの再塗装といったレストア作業をおこなった上で、「オートモビルカウンシル2025」までの約半年という限られた時間の中で高い完成度を実現したのは、まさに職人ワザといえるでしょう。

 レストア専任のスタッフと作業エリアを構えるGRガレージ富山新庄にはレストアや修理を手がけて欲しいという依頼が多く、長い順番待ちの列を抱えているとのこと。入庫期間は1年に及ぶこともザラだといいますが、それでも愛車の元気を取り戻したいと考えるオーナーからは高評価を得ており、メーカーを問わない姿勢もあって、旧車乗りの駆け込み寺となっているようです。

●GRガレージを通じて旧車の中古車販売に取り組む!?

 他の2台と並べて展示されたA80型「スープラ」は、内外装パーツを“GRヘリテージパーツ”に交換した車両でした。見て分かる部分では、ヘッドライトやダッシュボードパネルなどが新品パーツに変更されていました。

 エンジンルームに鎮座する3リッター直列6気筒ターボエンジンは、今見ても迫力満点。展示車両は今もトヨタ自動車の実験部が使用している現役車両だけあって目立つ痛みもなく、新品パーツを組み込んだことで新車当時の空気感を感じることさえできました。

 プレスカンファレンスに登壇しTGRの高橋智也プレジデントによると、“GRヘリテージパーツ”は市場流通品では代用できないパーツや車検取得時に必要な部品など“守備範囲”を限定。これにより、メーカーとサードパーティーとが共存でき、より多くのパーツを市場に流通させられるようになり、オーナーにより長く愛車を楽しんでもらえる体制を築こうとしているといいます。

 また、まだ準備段階だといいますが、TGRでは旧車の中古車販売に取り組もうという動きもあるのだそう。これは、取り扱いの難しさから多くのディーラーで下取りされた旧車が、そのまま業者オークションに流れてしまっている現実を踏まえての動きだといいます。

 旧車にも積極的に取り組んでいる全国のGRガレージを通じて販売する仕組みを構築することで、旧車の楽しみをより多くの人と共有したいとしています。

 実際、クルマに詳しい人であっても旧車選びは難しいもの。ディーラーで懐かしの名車を購入できるようになれば、旧車趣味の楽しさもより広がっていくのではないでしょうか。

 最新のスポーツカー開発と市販、そしてモータースポーツ活動だけではないTGRの新たな取り組みに注目したいところです。

Gallery 【画像】「えっ!…」これがTOYOTA GAZOO Racingブースを彩った3台の歴代「スープラ」です(30枚以上)
今しか買えない! 少量限定のプレミアムタイヤとは
浅草の職人魂から生まれた「KIWAME TOKYO ASAKUSA」 どんな腕時計?

VAGUEからのオススメ

タイヤの選び方が変わるーーデザインによる世界観の表現と性能とを両立したブリヂストン REGNO「GR-XIII B Edition」で“大人のドレスアップ”【PR】

タイヤの選び方が変わるーーデザインによる世界観の表現と性能とを両立したブリヂストン REGNO「GR-XIII B Edition」で“大人のドレスアップ”【PR】

RECOMMEND