アジア初公開の大胆すぎるクーペ「タイプ00」は“未来のジャガー”を予感させるコンセプトカー!「新生ブランド第1弾」は1000馬力の4ドアGTに
まさに大胆不敵というべき迫力あるデザイン
ジャガー・ランドローバー・ジャパンが2025年5月16日にアジア初公開したコンセプトカーのジャガー「タイプ00(タイプ ゼロゼロ)」は、これからのジャガーのデザインがどこへ向かうのかを示す注目すべきモデルです。

イギリスの名門であるジャガーは、現在、BEV(電気自動車)ラグジュアリーブランドへの転身を図っている真っ最中。その未来を示すデザインビジョン・コンセプトカーが「タイプ00」です。
「タイプ00」は2024年12月の「マイアミアートウィーク」で世界初公開。その後、欧州を中心に展示されてきましたが、今回、フォーミュラEの第8戦「東京E-Prix」の開催に合わせ、日本でも展示イベントが実施されました。
展示された「タイプ00」は、マイアミで披露されたボディカラーのひとつ“インセプションスシルバーブルー”をまとったもの。往年のスポーツクーペを想起させるロングノーズとファストバックスタイルが特徴です。
その迫力あるデザインは、まさに大胆不敵といえるもの。前後に巨大な“ストライプグリル”が与えられたディテールも、とても印象的です。さらに前後と側面に配されたスポイラーが、スポーティなキャラクターを予感させます。
ボディ前後のジャガーロゴは従来のそれから刷新。動物のジャガーをモチーフにした特徴的なエンブレムはもはや使われていません。ただし注意深くみていくと、フロントフェンダーの加飾パネルに跳躍姿勢のジャガーが隠れており、伝統を受け継ぐ意思を感じさせます。
さらにシルエット自体も、往年の名車である「Eタイプ クーペ」を意識しているように筆者(大音安弘)は感じました。モダナイズされ、形も変化してはいるものの、“ジャガーネス=ジャガーらしさ”はしっかり継承していくというメッセージが「タイプ00」の隅々に込められているように思います。
また今回の展示は、東京を拠点に活動するアーティスト兼アートディレククターのYOSHIROTTENさんとコラボレーション。車体と周囲に鮮やかなプロジェクションを映し出すことで、まるで「タイプ00」が疾走しているかのような演出となっており、映像による光の変化からボディラインの特徴を感じとることができました。

そんな「タイプ00」のデザインには「4つの特徴が盛り込まれている」と話すのは、ジャガーブランドワールド担当チーフデザイナーのミッチェル・クロフォードさん。
「ひとつ目の特徴は『デバイスマーク』です。それは『Eタイプ』などタイムレスなオリジナルデザインを手がけたマルコム・セイヤーからの作品からひらめいたもので、“JAGUAR”という英文字のつづりをモダンにアレンジした、新たなシグネチャーが誕生しました。
ふたつ目は『メーカーズマーク』。エンジン車からBEVへの転換を表現し、新たなデバイスマークの最初と最後の文字となる『J』と『R』を組み合わせ、対照的に配置したエンブレムをつくり上げました。これは単にパワーソースの変更を意味するだけでなく、従来とは異なるアプローチでクルマづくりに向き合っていくという革新も含まれています。
3つ目は『ストライクスルー』。大胆かつ直線的なグラフィックの表現により、圧倒的かつ唯一無二の存在であることをアピールします。
そして、4つ目が『活気あふれる豊かな色彩』。デザイナーが用いるカラーパレットのように鮮やかで大胆な色彩を取り入れ、ひと目でジャガーと分かるものにするアイデンティティの根幹をなすものとしています。
これらを踏まえた市販モデル第1弾は、こちらのクーペではなく4ドアGTとなりますが、上記の4点を表現した『タイプ00』のディテールが随所に盛り込まれた魅力的なデザインになることでしょう」(クロフォードさん)
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