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32年前に誕生した“国産スーパーカー”の価値はどこまで上がる!? ピュアスポーツの原点とされるホンダ初代「NSX-R」が米国オークション登場

世界にわずか483台 初代「NSX-R」はなぜ特別なのか?

 米国ブロードアローオークションズは、2025年8月13日と14日に米カリフォルニア州で開催される「モントレージェットセンター2025」において、1994年式ホンダ「NSX-R」を出品すると発表しました。

1994年式ホンダ「NSX-R」。レカロ製カーボンケブラーシートや専用足まわりを装備し、当時の「R」思想を色濃く残す一台
1994年式ホンダ「NSX-R」。レカロ製カーボンケブラーシートや専用足まわりを装備し、当時の「R」思想を色濃く残す一台

 ホンダ初代NSX-Rは、1992年に登場したホンダ初の“タイプR”モデルであり、後に続くホンダ系スポーツモデルにおける“R”ブランドの礎となった伝説の一台です。ベースとなるNSXを徹底的に見直し、快適性を捨てて走りに特化。エアコン、オーディオ、エアバッグ、スペアタイヤ、遮音材などを取り除き、合計で約120kgもの軽量化を実現しました。

 その軽量化の中核を担うのが、アルミメッシュ仕様のエンジンフード、レカロ社と共同開発したカーボンケブラー製バケットシート、エンケイ製の専用アルミホイール、MOMO社製の3スポークステアリング、そしてチタン削り出しのシフトノブです。まさに細部に至るまで“サーキットのための進化”が盛り込まれた仕様といえるでしょう。

 サスペンションには分離加圧式の高応答ダンパーを採用し、スプリングレートやスタビライザー径も専用チューニング。アライメント設定も見直されており、ハンドリング性能は市販国産車の中でも群を抜いていました。

 エンジンは3リッターのC30A型V6自然吸気ユニットで、内部は一基一基バランス取りされた特別仕様。公称出力は当時の280馬力規制に準拠していますが、実際は290馬力以上を発揮していたとも言われています。トランスミッションはクロスレシオ気味の5速MTを組み合わせ、駆動力をリニアに伝えることで、高回転域の鋭さと中低速のレスポンスを両立させていました。

 今回出品される個体(シャシナンバー:NA1-1200106)は、そのNSX-Rの中でも後期生産モデルにあたり、ボディカラーは定番のチャンピオンシップホワイト。エンケイ製7スポークデザインのホイールは前16インチ、後17インチで、視覚的にも当時の雰囲気を色濃く残しています。内装はブラックアルカンターラを基調とし、レカロシートやMOMOステアリング、チタンノブなど本来のNSX-R仕様を維持しながらも、希少なオプション装備としてエアコンとBose製オーディオを搭載。軽量化至上主義から一歩踏み出し、実用性と快適性を絶妙にバランスさせた“通好み”の一台となっています。

 このクルマは1993年4月14日に愛媛県新居浜市で登録された1994年式モデルで、約30年間を日本各地で丁寧に乗り継がれた後、2025年初頭に米国へ輸出されました。走行距離は2万7048マイル(約4万3600km)で、記録簿や車検証の写しなども残されたフルヒストリー付き。NSX-R全483台の中でも特に保存状態が良く、エンスージアストにとっては垂涎の一台です。

 オークションでの落札予想価格は37万5000ドルから42万5000ドル(日本円で約5580万円から6324万円)とされており、“タイプRの原点”を今に伝える奇跡の個体として、世界中のコレクターの注目を集めています。

Gallery 【画像】「えっ…!」5000万円超え!? これがオークションに出品された1994年式のホンダ初代「NSX-R」です(29枚)
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