“運転手つき車両の名門”がなぜ2シータースポーツを? フロアマットまで白いオープンカー メルセデス・マイバッハ「SL 680 モノグラム」の究極の移動体験とは
専用のドライブモード「マイバッハ」がもたらす新たな世界観
そんなメルセデス・マイバッハ「SL680 モノグラムシリーズ」のドライブモードを「コンフォート」にして走り出します。メルセデス・マイバッハというブランドに属す超高級車だけあって、乗り心地は上質という言葉がピッタリの印象です。
しかし、同日に試乗したマイバッハの「GLS 600」と比べて明らかに違うのは、ステアリングを中心とした操作系のフィーリングです。「SL680 モノグラムシリーズ」の方が重めでフィードバックが強い感触で、マイバッハであってもドライバーズカーであることを主張してきます。
ドライブモードを「スポーツ」にすると、ドライバーズカーとしてのキャラクターががぜん強まります。スロットルレスポンスが鋭くなり、乗り味も全体的に締まった印象。
ただしそれは、スポーツカーと表現するほどの乗り味ではなく、あくまでGTカーらしいフィーリングにあえてとどめられている印象。目を三角にして走らせるというよりも、クルマや風との対話を楽しめるといった印象でした。
さらに、ドライブモードで「マイバッハ」を選ぶと、2シーターオープンとは思えない走りの世界観を見せてくれます。
それは「コンフォート」モードを超えるラグジュアリーな乗り味で、エンジン回転数をあえて低くするような変速制御となっています。

「マイバッハ」モードでドライブしていると、不思議と「まったりいこう」と思わせてくれたのが強く印象に残ります。オープンカーをドライブしていてそうした気持ちになったのは、筆者(西川昇吾)は初めての経験でした。と同時に「マイバッハがつくりたかったパーソナルドライバーズカーの世界観は、こういうものだったのか」と痛感させられました。
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価格(消費税込)は3650万円と超高額車だけに、「SL680 モノグラムシリーズ」を所有するには経済的な余裕がもちろん必要です。でもそれ以上に、時間や精神的なものなど他のさまざまな余裕がなければ、このクルマの素晴らしさを真の意味で享受することは難しいだろうなと感じました。
さまざまな面で余裕がある人だけが、このクルマで優雅な移動時間を楽しめる……メルセデス・マイバッハが手がけたドライバーズカーは、そんな世界観を描いているモデルでした。
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